フード

東京おにぎりパトロール。Vol.1

2023年10月14日

photo: Naoto Date, Yutaro Tagawa, Kazufumi Shimoyashiki
text: Ken Miyamoto, Keisuke Kagiwada
edit: Ryoko Iino
2016年8月 832号初出

十条/蒲田屋

十条『蒲田屋』のおにぎり

揚げ物の求心力に吸い寄せられて。

「握るよりも揚げる時間のほうが長い」はガチで、40種類以上ある具のほとんどが揚げ物。でもそこは元和菓子屋さん。サイズも味わいも上品で、いくらでも食べられる。わざわざ名古屋からこのおにぎりを求めて来るお客さんもいるとか。「計算が楽だから」と太っ腹の130円均一! 左から、エビ天、アスパラと枝豆のかき揚げ、なすみそ。

インフォメーション

蒲田屋

平日は16時、週末は14時には売り切れるらしい。

◯東京都北区上十条3-29-15 ☎︎03・3906・2044 6:30~14:00 ※売り切れ次第終了 月休

目白/目白 文蔵

目白『目白 文蔵』のおにぎり

泣く子も黙るじゃことおかか。

 山手線の線路沿い、幼稚園児の「おにぎりたべたあ~い(泣)」の声に反応し助けに行くと、そこは北海道の米と国産の雑穀米を使ったおにぎり屋さん。優しい味で食感も楽しく、そこにじゃこ梅(¥250)や、まろやかなチーズおかか(¥280)が包まれたら病みつき。「隠し味は愛情」だから心もほぐれる。泣く子も黙るとはこのことか。

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目白 文蔵

玉子焼(¥180)やひじき煮(¥200)など、お惣菜も。

◯東京都豊島区目白3-17-29 ☎︎03・5982・4043 9:30~14:00 日・月・祝休

千駄木/利さく

千駄木『利さく』のおにぎり

宝石は食えないが、光る米ならいくらでも。

 群馬県板倉の“農家も認める農家”から直接入手したコシヒカリを使用した『利さく』のおにぎり。粒が立っているなぁと思ったら鉄の羽釜で炊いているんだって。それだけベースがしっかりしているからか、セロリなんていう突飛な具との相性もばっちし。光る米で戦闘力回復だ。左から、セロリ(※現在は販売中止)、塩にぎり(¥180)、味噌納豆(¥250)

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利さく

千駄木駅から徒歩1分。おにぎりカフェといった趣。

◯東京都文京区千駄木2-31-6 ☎︎03・5834・7292 9:00~20:00 水休

浅草/宿六

寄席に持っていきたい東京最古のおにぎり。

 浅草で昭和29年から続く“東京で最古”のおにぎり店。名前の由来は「家にいるロクデナシ」らしく、どれだけ無頼派な店なんだとこわごわ暖簾をくぐると、寿司屋のような具合のいい店構え。その場で作ってくれるので、鮮度が命の具材が充実しているのが嬉しい。特にすじこがグッド。左から、すじこ、あみ、生姜の味噌漬。

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宿六

寄席のお伴にぴったり。おにぎり1つ319円〜

◯東京都台東区浅草3-9-10 ☎︎03・3874・1615 11:30~なくなり次第終了/17:30~なくなり次第終了 無休(火、水、日は夕方休み)