ライフスタイル

部屋とシティボーイ#6 / COPENHAGEN

世界中から集めた8部屋のサンプル。第6回は、コペンハーゲンのカメラマンの部屋!

2021年11月26日

photo: Rasmus Rønne
illustration: Masayoshi Suzuki
coordination: Chieko Tomita
text: POPEYE
2018年2月 850号初出

スッキリしているようで、実は全然していない。
DIY欲も旺盛。これが北欧のリアルな暮らしかも?

ベンジャミン・ルンドの部屋
ベンジャミン・ルンド|1991年、デンマーク生まれ。デザインブランド〈MUUTO〉のインハウスカメラマン。作品撮りにも意欲的。

 木の温もり、白、ブルー、グリーン。トーンを統一しているから、ベンジャミンの家は一見するとスッキリしていて「北欧らしいね」と思ったけれど、「スッキリ」というのはその真骨頂ではないのかも。部屋をよくよく見ると、椅子やソファが多過ぎてビックリ。しかも、どれもこれも違うデザインで、ダイニングもバラバラ。曰く、「部屋をよりダイナミックに演出したいからね。どれも同じなんて、無難で退屈だ」。コージーでスマートな家って印象だったけど、随分アツいことを考えていたんだね。自身の仕事柄なのだろうけど、聞くほどに家の中は物だらけ。壁もランプも自分で塗っていた。落ち着いた暮らしぶりなのに、部屋はこんなに濃密だったとはね。

-DINING ROOM-

ベンジャミン・ルンドの部屋
ダイニング
ダイニングの椅子6脚は3種類からなるが、ブランドは〈MUUTO〉で統一されていた。テーブルはデンマークの〈HAY〉。インダストリアルなランプはセカンドハンドで、自らペイントして仕上げた。
ベンジャミン・ルンドの部屋
コーヒーを飲む2人
コーヒー大好きな2人。毎朝〈ケメックス〉で淹れてアメリカで買ったホーローのマグで飲む。

-LIVING ROOM-

ベンジャミン・ルンドの部屋
リビング
〈アンデルセンアンデルセン〉のニットをお揃いで。後ろの一面だけ壁がグリーンなのは友人がぶちまけたワインのシミを隠すため。「汚れたら塗ればいいのさ」とニコリ。リビングのソファも3種類! 思い切り寝転がれる大きなものはマリエが作ったプロトタイプ。

BEDROOM-

ベンジャミン・ルンドの部屋
ベッドルーム
こちらはまさに“スッキリ”。ベッドウェアも〈HAY〉と〈MUUTO〉。壁のポスターはサンフランシスコのタウバ・アウエルバッハの作品。
ベンジャミン・ルンドの部屋
リビングと寝室をつなぐドアにて。扉の脇や玄関にも椅子がある。座るのではなく、物を置いたり掛けたりするために使うのは北欧では一般的。

-KITCHEN-

-HIS PHOTO-

ベンジャミン・ルンドの部屋
「静謐な空気感を表現したかった」という自身のアート作品。アイスランドの山にハイキングに行ったとき、頂上で撮った写真をベースにしている。

House Layout

AREA |コペンハーゲン・ノアブロ
SPACE |1LDK 75㎡
REMARKS |同じ勤め先のプロダクトデザイナーであるマリエと、マンションで暮らす。ロンドンの『PRINTED PAGES』誌やジェフ・マクフェトリッジの作風、深いグリーンを視覚的にとても好む。