ファッション

おじいちゃんの数だけスタイルがある。

STYLE SAMPLE ’26 @Paris

2026年1月24日

STYLE SAMPLE ’26


photo: Mari Shimmura
coordination: Masaé Takanaka
text: Shintaro Kawabe
2025年2月 946号初出

 パリを歩いて街並みを眺めるのは楽しいけれど、それ以上に年を重ねたパリジャンのスタイルを観察するほうが面白かったりもする。そもそも、たくさんの服に袖を通し、自分の本当に好きなスタイルを知る大先輩だからこそ学べるところがあるはず? ということで彼らの着こなしをドキュメント! 名前も職業もノーコメントな人もいたけれど、ちょっとした色の使い方が素敵だったり、「イケオジは帽子などのかぶりものをしている」と話す人もいる。そんな彼らが口を揃えるのは、流行や他人の視線を意識し過ぎずに、思いつきや自分だけのルールを頼りに服を選ぶこと。意外とそのマインドって忘れがちだよね。

anonymous/anonymous

 まるでウェス・アンダーソンの映画に出てきそうな彼は、スーパー帰り。「俺のレイヤードが素敵だから撮るって? お洒落をしているつもりはないし、レイヤリングに限界なんてない。何枚でも気が済むまで重ねればいいんだ」

Doome(63)/anonymous

 喉を痛めると必ず風邪をひくので、夏でも冬でも首にスカーフを巻いているというドム。「愛犬のコートは、俺がインナーに着てるジャケットとお揃いの〈バブアー〉。最近こいつに似てきたね。毎日散歩させられてるんだ。寒さなんてお構いなしだよ」

Sarfati/anonymous

 Aラインが綺麗なローデンコートを着て散歩中のサルファティ。「アウターよりも首元を見てほしい。マフラーのパキッとした赤がいいよね。この手のものの素材はカシミヤに限る。え、日本の雑誌の撮影? 今、日本語の勉強中だよ」

Christophe(66)/Gallery Owner

〈カーハート〉のパンツのカーゴポケットに、スマホなどをパンパンに入れて歩くクリストフ。「いつも手ぶらだし、服は動きやすさが一番。〈アルモーリュクス〉のフリースジャケットも、アウターとして使えるくらい暖かい上に軽くて楽なんだ」

Michelle(64)/Gallery Owner

 ドイツの〈ストーンズ〉のコートと似た素材と色の服をレイヤードした着こなしがシックなミッシェル。「パリのイケオジって俺みたいに帽子をかぶってるでしょ。〈フルードバーニュ〉ってブルターニュのブランドだけど、知ってる?」

David Houzer/Director of Cultural Affairs

 シャツとソックスをブルー、腕時計のベルトと〈トリッカーズ〉のブーツをブラウンで合わせたダヴィッドの装いはどこをとっても絵になる。「冬はジャケット、夏はベストを着ます。きちんとしたスタイルになるようにね」