TOWN TALK / 1か月限定の週1寄稿コラム
【#1】Trattoria Annamariaとは
執筆:片桐祐樹(Trattoria Annamaria)
2025年5月15日
京都の馬町という静かなエリアに、小さなイタリアン食堂「Trattoria Annamaria」があります。場所は、清水寺から歩いて10分ほど。観光地の喧騒から少し離れた、落ち着いたところです。
このお店を始めたきっかけは、ただひとつ。
「日本でいちばん美味しい手打ちパスタを出す店をつくりたい」。
そんな想いからでした。
そのためには、イタリアで1番美味しい手打ちパスタのお店で働くべきだと思い立ち、イタリアへ。たくさんの名店を食べ歩きました。50軒以上まわった中で、忘れられない味に出会ったのが、エミリア=ロマーニャ州モデナの名店Antica Moka。そこのパスタ職人、Annamariaさんの手打ちパスタが、それはもう衝撃的に美味しかったんです。
どうしてもこの人に教わりたい。そう思い、直接お願いして、運よく弟子入りさせてもらえることになりました。
彼女のもとで、手打ちパスタを始め、ラグーやボッリート・ミスト、トルテッリーニ・イン・ブロード、郷土パン ティジェッラなど、モデナならではの郷土料理を一から学びました。
そして京都に戻って開いたのが「Trattoria Annamaria」。師匠の名前をそのまま使わせてもらいました。勿論、お伺いをして、快諾していただいてます。
ここでは、本場の味をできるだけそのまま、でも気軽に楽しんでもらえるお店を目指しています。イタリアの片田舎にあるような、温かくて、どこか懐かしい、そんな雰囲気の食堂です。
ぜひ一度、エミリア=ロマーニャの味と空気を感じにいらしてください。
プロフィール
片桐祐樹
かたぎり・ゆうき|1986年生まれ。山形県出身。イタリア・モデナのOsteria Francescanaの近藤シェフに憧れ料理の道へ。イタリアやロンドンの星付き店で研鑽を積み、京都では日本料理店でも経験を重ねる。北イタリア郷土料理と手打ちパスタに情熱を注ぐトラットリアを京都で開業。