ファッション

アメリカのモカシンを、今もう一度。

Moccasin

2022年9月22日

シティボーイのABC


photo: Taro Hirayama
styling: Satoshi Kamei
grooming: AMANO
edit: Koji Toyoda
2022年10月 906号初出

モカシン
今一番欲しいのは、ウィンスコンシン州生まれの老舗〈ラッセルモカシン〉のノックアバウトブーツ。
川辺で履くために発明されたものだけに、レインシューズにもいい。
モカシンブーツ¥55,000(ラッセルモカシン/エイアンドエフ☎03·3209·7575)、ジャケット「ビューフォート」¥61,600(バブアー/ビショップ☎03·5775·3266)、カシミヤ素材のタートルネックニット¥49,500(コンテンポ/ヤエカ ホーム ストア☎03·6277·1371)、オーバーダイTシャツ¥9,900(C.E: www.cavem
pt.com
)、カシミヤ素材のニットパンツ¥93,500(ボーディ/アルファ PR☎03·5413·3546)

 モカシン、モカシンいうけれど、形はこんなに色々ある。だけど実はみんなルーツは一緒。数百年も前、ネイティブアメリカンが履いていた一枚の革で足をすっぽりと包み込んだ袋状の靴がそれだ。その原型に最も近いのが〈ビズビム〉の「FBT」である。時はたち、アメリカ国内に派生していったレザーのアッパーをU字型にモカ縫いしたシューズはモカシンの名で親しまれるようになっていき、今回集めた中だと、メイン州では別荘地のリゾート用として発展したキャンプ&ボートモカシン系(〈イージーモック〉と〈メインソール〉)、森林伐採用のワークブーツからハンティングシューズに進化したワーク系(〈ラッセルモカシン〉と〈ゴーキー〉)にざっくり分けられる。うーん、どっちも素敵。汚れても格好よさそうなベージュスエードや何年も履き古したような表革の赤茶などなど、大自然を連想させる風合いたっぷりな顔つきが最高だし、どれも腕利きの職人によるハンドソーン第一主義を貫いているから足を入れたときのフィット感も堪らないのだ。
 ただ、残念なことにアメリカのモカシンメーカーの数は年々減る一方。昔履いていた〈アローモカシン〉も、閉業してしまっていた。だから、アメリカの伝統を応援する気持ちで履いてみよう。ちょっと値は張るけれど、魂を買うと思えば、高くない。