ファッション
豪徳寺~桜新町エリアのとっておきの古着屋。
古着はめくるめくワンダーランド。
2021年11月17日
散歩にも良しサイクリングにも良しの2.5㎞コース。
刺激のある店が多いから、ツウも満足するはず。あとハクビシンが出やすい。
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下北沢の次にアツいかもしれない、豪徳寺から桜新町までの南北ライン。トップニュースは『アストロロジーストア』①が豪徳寺にオープンしたこと。與賀田さんは卸業で顔が広いから、各所で話題に上がっていた。実際会ったら「ダサい服が気になる」と言っていたけれど、その真意は品揃えを見ればわかる。
次のニュースは『シエスタ』②の桜新町移転。コロナ禍で原宿が静かになったことがきっかけらしいけど、「前からこの場所でしょ?」な馴染みよう。アイテム数を絞り、雰囲気もぐっと落ち着いた。第2章の始まりだ。上町のニューカマー『ヤング』③は、開店までがドラマ。関西出身の若者が東京で偶然出会い、「俺と店やらへんか」でコンビ結成。方向性でケンカをするも、店を開けズッ友に。くー! 焙煎で壁が真っ黄色になるまで、仲良く店を続けてほしい。
新店、移転のみならず、安定感のある店にも注目。松陰神社の『ウォーミング』④の落ち着きたるや。店頭に並ぶ’90年代の古着は、坂本さんが学生時代に着ていたリアルクローズ。〝2周目の’90年代〟だから浮かれない。芯のあるセレクトが、今の気分にフィットする。上町の『レザーアンドレース』⑤は、野口さんの世界観を堪能するギャラリーのような空間。どのヴィンテージも素晴らしく、選んだ視点を聞きたくなる。店主の考えに触れ、服を買う。そんな当たり前の楽しさに溢れているから、このエリアは今日も最高。
長らくディーラーとして古着を扱ってきた與賀田洋佑さんが、この7月にオープンした初の実店舗。「ここまで着倒すか! っていうネルシャツとか、間違えてHighで乾燥機回したんやな……みたいなジップがウネウネのパーカとか、ていうか日差し強っ! な日焼けスウェットとか、日本では真似できないアメリカらしさが垣間見える奇跡のような服を集めています」。“別の意味での一点もの”を、オリジナリティとして愛でる良さ。ヨレの中に歴史を見いだす、新しい古着の視点を学べる場所。
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同じ会社が手掛けているため、広島カープのスラィリーに酷似。
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9月に原宿・とんちゃん通りから桜新町に移転した『シエスタ』。以前からサンフランシスコの空気漂うお店だったけれど、地下から路面になったことで現地っぽさが一気に増した。店主の青木崇さんがこよなく愛するのは、’80~’90年代の〈L.L.Bean〉。「これだけ掘ってもまだ見たことがない服が出てくるし、今なお同じラインを作り続けているところも好き」と、収集した珍しい一着を惜しまず放出する。周囲は閑静な住宅街だからと、街の雰囲気に合わせた綺麗めな古着やキッズ服も多数。奥の扉と看板は原宿の店舗から外して持ってきたものらしい。エモい!
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2月に上町のボロ市通りにオープンした『ヤング』は、コーヒースタンド併設の古着店。石橋誠也さんは上京後、昔よく通っていた大阪のセレクトショップ『ピーシーズブティック』のTシャツを着てイベントに行ったところ、同じTシャツを着た焙煎士の高橋遥さんにバッタリ。意気投合して仲良くなり、二人で店を開くことになったという。買い付け先は西海岸。10月にも短期間でアタックし、デッドストックのパンツや、ビッグシルエットのプルオーバーなどを仕入れてきた。日用品もイケてるので、入ってすぐの小物コーナーをチェック。もちろん探索後はコーヒーもね。
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よく家族でキャンプに出かけていたこともあり、昔からアウトドア系の服が好きだったという店主の坂本高久さん。高校時代に地元の先輩に古着を教わり、以来古着店やアパレルショップでも働き、2019年に念願のショップをオープン。「店が狭いので、アイテムは’90年代や2000年代初頭に絞って揃えています。ミリタリーも置きません」とのことで、店には実用的かつ優しい色合いの服が並ぶ。年代を限定したことで、スウェットのちょっとした切り替えや、折り畳めるコートなど、当時の自由なデザインを再発見することも多いそう。キャンプに着て行きたい。
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一言で説明するなら“〈ストーンアイランド〉〈C.P.カンパニー〉〈ベストカンパニー〉などの’80年代のイタリアの名品が揃う店”。でも正確には、“店主の野口匠さんの頭の中を具現化した場所”だろう。コロナ禍を経て、今どんな提案をすべきか思いを巡らせたとき、野口さんはかつて父親が持っていた画集と再会した。作家の名はアンドリュー・ワイエス。野口さんが幼少期に暮らしていた、アメリカ北東部出身の作家だ。「彼が描いたメイン州の田園風景のような、温もりのある服を」。紐解けば、答えはイギリスにあるかも……と色々計画中。乞うご期待!
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インフォメーション①
Astrology store
豪徳寺駅徒歩10分。店を持つ予定はなかったけれど、知り合いが空き物件を教えてくれてトントン拍子に開店。
インフォメーション②
SIESTA
元クリーニング店の店舗を改装。オープンとクローズの看板は、サンフランシスコの夜と昼をイメージ。
インフォメーション③
Young
目の前に石橋さん行きつけの床屋があり「向かいが空いた」と教えてくれたそう。ボロ市では焼きそばを出そうか思案中。
インフォメーション④
warming
松陰神社通り商店街の路地裏。DJもするので、店にはレコードプレーヤーを完備。お気に入りの一枚を流している。
インフォメーション⑤
Leather and Lace
『YOUR DAILY COFFEE』の脇のドアが入り口。ウェブにアップされるブログも一読を。
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