ファッション

〈COMME des GARÇONS SHIRT〉のバギーショーツをはいて銭湯を満喫する、春の一日。

WHERE WEAR Vol.2

photo: Yuki Sonoyama
stylist: Yutaka Aoki
hair & make: Miki Marutani
edit: Miu Nakamura

2026年4月9日

パーティではスーツ、レストランではジャケットみたいに、常識的なドレスコードは教科書を見ればわかる。だけど、近所の中華料理屋や少し離れた博物館では、どんな服で遊びに行けば心地よく過ごせるのか。ファッションムービー「WHERE WEAR」の主人公は、いつもそんな“些細な服のTPO”を大事にする。

今回の一着

〈COMME des GARÇONS SHIRT〉のバギーショーツ

¥59,400(コム デ ギャルソン・シャツ/コム デ ギャルソン☎︎03・3486・7611)

 自然体になる銭湯だからこそ、人の本質が見え隠れしそうで何を着ていくか意外と悩む。部屋着はさすがにだらしないけど、かしこまった服ではリラックスできない。この〈COMME des GARÇONS SHIRT〉のバギーショーツは、パジャマシャツのようにラフでイージーな履き心地。でも、ポケットやベルトなどにはトラウザーズのようなディティールを取り入れているから、どんな角度から見ても美しい。心地よさも見栄えもどちらも兼ね備えているから銭湯通いにぴったり。湯上がりの自分の背筋を少しだけ伸ばしてくれる大人のショーツだ。

グリッドナイロンのアノラック¥23,100 ローゲージのクルーネックセーター¥17,600(ともにディスイズネバーザット/ディスイズネバーザット トウキョウ フラッグシップストア☎︎03・4363・2150) スエードのデッキシューズ¥47,300(リプロダクション オブ ファウンド/スティーブン アラン フタコタマガワ☎︎03・5491・7511) その他は私物

 この日訪れたのは、東京都・大田区にある『明神湯』。屋根の縁がそり返った唐破風の優美な屋根が美しい、“ザ・クラシック”な佇まいが魅力の銭湯だ。中にも創業から約75年の風格を感じさせる重厚な造りが広がり、番台や庭園を望む高い折上天井の脱衣場、富士山のペンキ絵など、開放感あふれる「東京型銭湯」の特徴も各所に見受けられる。ご主人が毎日薪で沸かしているという柔らかな肌あたりのお湯で体の芯まで温まったあとは、脱衣所外の縁側でキンキンに冷えたラムネ片手に涼むのも最高。このバギーショーツは、裾が大きく開いているから春風が抜けて心地良いし、滑らかで光沢感のあるコットンポプリンの生地が素肌にもしっくりと馴染む。ブルーとホワイトのブロックストライプは風呂上がりの今の気分にもぴったりだ。服ひとつで、いつもの街の過ごし方が少しだけ変わる。

今回訪れた場所

〈COMME des GARÇONS SHIRT〉のバギーショーツをはいて銭湯を満喫する、春の一日。

明神湯

1957年創業のクラシックスタイルの銭湯。3つの駅のちょうど真ん中あたりに位置しており、今回は東急池上線・石川台駅を利用。徒歩14分ほど歩くが、途中にはさまざまな個人商店が揃い賑わいを見せる『希望ヶ丘商店街』や緑道が両側に続く呑川などがあり、散歩には最適。『明神湯』の象徴ともいえる浴槽上のペンキ絵は、日本に3人しかいないペンキ絵師の1人である丸山清人さんによるもの。銭湯らしい富士山と、ご主人と女将さんが休みの日によく訪れるという西伊豆の情景が描かれている。

◯東京都大田区南雪谷5-14-7 16:00〜22:00 ☎︎03-3729-2526 5日、15日、25日休(日曜、祝日の場合は翌日休、月1、2回不定休あり) 大人550円、中学生450円、小学生200円、未就学児100円 東急池上線「石川台駅」もしくは「雪が谷大塚駅」より徒歩14分、またはバス「雪谷中学前」下車 徒歩1分