ファッション

Vintage Shop Guide／SPECIALITY STORE 古着だって専門店がいい。

2025年12月27日

僕らにちょうどいい古着。

photo: Naoto Date (1), Jun Nakagawa (2, 3)
text: Yoshikatsu Yamato (1), Shintaro Kawabe (2, 3)
2025年7月　939号初出

せっかく買うなら、こんな店で。

歯医者さんはコンビニより多いなんてよくいわれるけれど、古着屋さんもなんじゃない？　
ポパイが東京中を歩き回って、今欲しいと思った古着が見つかったお店を52軒に
厳選して9つのテーマと3つのエリアに分けて紹介します！

あれやこれや見るんじゃなくて、
「今日はコレ掘るぞ！」って決めた日に。
キャップ、ミリタリー、アウトドアならこの3軒。

1.八王子
ALLCAPS

八王子に新たに現れた、
ヴィンテージキャップ天国。

見渡す限りキャップオンリー！　これでもか、という品揃えに溺れそうになりながら、ひとつひとつを見ると、企業のトラッカーキャップやダッドキャップ、地元の野球チームのベースボールキャップなどのユニークな刺繍やデザインから連想が広がっていく。店主の今福華凜さんが八王子にオープンした『ALLCAPS』は、1852年に初代が創業し、祖父の代から帽子屋になった『萬栄堂帽子店』の一角を間借りして2022年からスタート。この春、その裏通りにキャップ専門店となって誕生した。海外で買い付けた1000以上ものストックをメンテナンスして良い状態で提案している。オンラインショップも圧巻！

アルファベット1文字のデザインは、’80～’90年代のカスタムサービスを行っていたニューエラボディのもの。「自分や大切な人の名前の頭文字、という選び方はもちろん、フォントが好きで選んでもいい。企業のものもそうですが、自分との結びつきの強さにはグラデーションがあってよく、それぞれの選び方が面白い」と店主の今福さん。

インフォメーション

Vintage Shop Guide／SPECIALITY STORE 古着だって専門店がいい。

ALLCAPS

東京都八王子市八日町9-17　☎なし　12:00〜19:00　
土・日のみ営業　

Instagram
https://www.instagram.com/allcapstokyo/

『萬栄堂帽子店』の娘、今福さんが店主の『ALLCAPS』には、毎週末、新商品が入荷。

2.新井薬師前
WHITE ROOK

新井薬師の商店街に構える、
ミリタリーショップ界の大穴。

新井薬師の商店街にひっそりと佇むミリタリーショップ。棚にズラーッと積まれた’90年代のデザートカモやウッドランド迷彩などのコンバットジャケットの値札を見ると、アンダー6000円！　ラックには、アメリカ空軍の半袖のドレスシャツがメンズサイズから女性用サイズまで豊富な展開が嬉しいし、アメリカの海兵隊がバスケをプレーするときにはくメッシュショーツなどのニッチなものも見つかる。ミリタリーものを求めるならまずは上野が思い浮かぶけど、新井薬師前もその選択肢の一つとして加えようじゃないか。

アメリカ空軍のトラックジャケットは、2021年にテスト用で作られたサンプル。¥8,800／速乾性も抜群なのだ。

アメリカ海兵隊のバスケショーツはデッドストックなのにこのお値段はお買い得。¥2,530／メッシュだから涼しいよ。

’90年代のデザートカモ柄のコンバットジャケット。状態もいいのが嬉しい。¥3,300／グッドプライスのデザートカモ。

インフォメーション

WHITE ROOK

東京都中野区新井5-10-3　☎03·6676·8483　
13:00～20:00　火休　

Instagram
https://www.instagram.com/white_rook_shop/

軍人が日頃はいていたデニムやスラックスなどの放出品も、2000円で販売。

3.吉祥寺
MAUNGA

中古アウトドア専門店で、
街着を見つけよう。

こちらは中古のアウトドア用品だけをリユースする店。ゴツいブーツが陳列された靴棚をよく見ると、モダンな〈サロモン〉のトレッキングシューズが見つかるし、ミチミチのラックを“藪漕ぎ”すれば、〈アークテリクス〉のシャツといった良品も発掘できる。おまけに天井や壁には〈マウンテントーク〉などのバックパックがデッドスペースを埋めるかのように吊るされている。そんな所狭しと並ぶものの中から、タウンユースできそうなものを探し出すことがリユースショップの醍醐味だし、アウトドアだけが揃う空間でその楽しみ方ができる店ってそうないよね。