カルチャー
発売記念!「Black Country, New Road」が教えてくれた春に聴きたい60曲。【前編】
POPEYE MUSIC FORUM Vol.13

これDOW!?
cover design: Ken Kagami(DOW!?)
jingle: Metoronori(MUSIC FORUM)
special thanks: Black Country, New Road
coordination & translation: Ayumi Taguchi
edit: Yu Kokubu
2025年4月2日

今月の「MUSIC FORUM」は特別編で、新譜の発売がいよいよ明後日(4月4日)にせまったイギリスの6人組バンド「Black Country, New Road」のメンバーがこの番組のために最近愛聴している曲を教えてくれたよ。ポッドキャストではいつも音楽談義をしているレギュラーメンバーらがその素敵なプレイリストをエンジョイ中ですが、まずは、ぐーっと下までスクロールして選曲リストを楽しんでみてくださいね。たくさん選曲してくれたので記事は「前編&後編」の2本立てです。ということで、もしも本日のBGMに迷ったら“これDOW!?”ぞー!
↓ ポッドキャストの視聴はこちらから! ↓
※ポッドキャスト内で楽曲は流れません。サブスクにもあるけどもしも素敵な出合いがあったらレコードやCDで探してみてね!
選曲者
Black Country, New Road
01-ツアー中に聴きたい曲は?
ルイス:この曲は移動中に聴くのにぴったりです。深く心地よいグルーヴがあって、開けた道を走るときに良いお供になります。
ジョージア:『Talk Talk』は旅のお供に最高です!特に飛行機で空を飛んでいるときにぴったりですね。
チャーリー:2つ選びました。1つはみんなでワイワイする時用、もう1つは窓の外を眺める時用です。『Born To Run』(Bruce Springsteen)は(当然ながら)最高です。みんなが歌詞を知っている曲だから(少なくとも「ベイビー、ウィー・ワー・ボーン・トゥ・ラァァァン」の部分は)、車の中で一緒に歌うと楽しいんです。 1人でいる時は、インストゥルメンタルがいいですね。『Venus in Cancer』(Robbie Basho)はドライブ中に聴くのにぴったりだと思います。
チャーリー②
02-日本に行くときに聴きたくなる曲は?
ルイス:僕のお気に入りのシティポップの曲です。目を閉じると東京のきらめくネオンが目に浮かぶようです。
ジョージア:東京でクラブやカラオケバーに行く準備をする自分の姿が目に浮かびますね!
チャーリー:アルバム『かがやき』のどの曲も、日本に旅する時を思い出させてくれます。彼の音楽はどれも大好きで、最初に日本を訪れた時はこのアルバムと『Marginalia』シリーズをずっと聴いていました。田舎道をドライブしている風景が思い浮かぶような、とても美しい音楽です。
03-春に鼻歌を歌いたくなる曲は?
ルイス:マリア・マルダーの歌声は軽やかで甘くて耳に残ります。この曲を聴くと、花が咲いて太陽が輝いている風景が思い浮かびます。
ジョージア:うーん…正直、これはどちらかというと夏の曲かもしれません。でも春に聴いても、思わず鼻歌を歌ってしまいますね。これから来る夏のことを考えながら!
チャーリー:なぜかわからないけど、この曲を初めて聴いたのが春だった気がします。子どもの頃、自転車で走り回って、日が少しずつ長くなり、空気が少しずつ暖かくなっていく様子を思い出します。
04-最近一番聴いている曲は?
ルイス:この曲が大好きです。バンド「Mouseatouille」のハリーが数日前に送ってくれたんですが、それ以来ずっとリピートしています。オルタナ・カントリーとポップ・カントリーの中間のような曲で、そこがすごく気に入っています。
ジョージア:『Abracadabra』がリリースされてからずっと聴いています。新しいアルバムの準備として、原点回帰してる感じですね。
チャーリー:彼らの新しいアルバムが本当に大好きなんです。最初から最後まで何度も聴いていますが、この曲は特にお気に入りです。
05-あなたにとっての名盤は?
ルイス:Prefab Sproutは意見が分かれるバンドで、表面的にはすごくチープに聞こえるかもしれません。でも、ちゃんと聴き込むとその天才的な部分がわかるんです。僕にとってこのアルバムは完璧な10点満点です。
ジョージア:メロディと雰囲気が最高なんです!
チャーリー:正直、どのVUのアルバムも好きなんですが、それぞれ微妙に違った魅力があるんです。今の気分ではこれが一番のお気に入りですね。ポップに寄りつつも、どこか距離感があって、個性的でちょっと奇妙な感じが好きです。
06-お気に入りのライブ盤は?
ルイス:これは間違いなく史上最高のライブアルバムです。ジョニ・ミッチェル、ニール・ヤング、ボブ・ディランが一枚のアルバムに揃っているなんて、これ以上のものはないでしょう。
チャーリー:今日、父と一緒にこれを聴きました。素晴らしいアルバムです。他にも『The Long Goodbye』(LCD Soundsystem)や『Live Nassau Coliseum ‘76』(David Bowie)も名盤ですね。
07-初めて買った(最も古い記憶の)曲は?
ルイス:お小遣いでこのCDを買ったんです。今でも大好きなアルバムですね。
ジョージア:『Never Had a Dream Come True』(S Club 7)(の入ったCD)レイチェルがジョンに向けて歌っていると想像しながら一緒に歌ってました。あとは『She Will Be Loved』(Maroon 5)。こっちは「ジェシーが私に向けて歌ってるんじゃ…?」って妄想しながら聴いてました(笑)。
ジョージア②
チャーリー:最初に持っていたCDは『 Live at Wembley』(Queen)です。でもこれは10歳の誕生日に友人のナンシーがくれたもの。自分で初めて買ったのは『Humbug』(Arctic Monkeys)でした。
チャーリー②
08-創作のルーツといえる曲は?
ルイス:この曲が大好きなんです。彼女の音楽的センスは本当に刺激になります。いつか自分も彼女のようにメロディを奏でられるようになりたいですね。
ジョージア:完璧な楽曲です!究極のリファレンスですね。曲を書こうと思って机に向かうたびに、この曲を聴くのを忘れないようにしないと…。
チャーリー:僕の人生の中でも特にお気に入りの曲のひとつです。録音の音が素晴らしく、特にドラムの音は最高だと思います。全体がギリギリのバランスで成り立っている感じがして、奇妙で、エモーショナルで、どこかせわしない——そんなところがすごく好きなんです。
09-歌詞に惹かれた曲は?ズバリそのフレーズは?
ルイス:
「靴を売って、鶏を買った
彼女の最後の日のための償いとご褒美として
彼女が去った今、僕は彼女を海へと運び
沈む星々に叫ぶ”
僕を許してくれるか?」
——史上最も悲しい歌詞だと思います。
ジョージア:
「自分が入っているバンドに電話する」
「シャモ、シャモ」
「これが最後よ
私があなたの髪を整えるのは」
——「バンド」を歌詞に入れるのがすごく好きなんです。「カモン」じゃなくて「シャモ」になってることをみんな知ってますよね(笑)。そして最後の一節にはものすごく力があります。
チャーリー:
「地上での30分なんて、
それにどんな価値があるのか、僕にはわからない。
27年で5万杯のビールを飲んだけど、
それらはただ、桟橋に打ち寄せる波のように
僕の身体を洗い流していく…」
——言葉では説明できないんですが、これが僕の一番好きな歌詞だと思います。
10-今の気分にぴったりな「本日のBGM」は?
ルイス:最近Asher Whiteを知ったばかりなんですが、この曲は本当に素晴らしい。スケールがとても大きく感じられます。
ルイス:今日はちょっとクレイジーな気分だから、『It’s Oh So Quiet』(Björk) かな。
チャーリー:ちょうどボブ・ディランの映画を観たばかりで、今は完全に「ディラン・モード」なんです。止まらないですね。
今回の選曲者

Black Country, New Road
ブラック・カントリー・ニュー・ロード(BC,NR)|2018年にイギリス、ケンブリッジシャーで結成された6人組のロックバンド。メンバーは、ルイス・エヴァンス(Sax)、ジョージア・エラリー(Vo/Vn)、チャーリー・ウェイン(Dr)、タイラー・ハイド(Vo/Ba)、メイ・カーショウ(Vo/Key)、ルーク・マーク(Gt)。2010年代終盤から2020年代初頭にかけて、サウス・ロンドンやダブリンを中心に巻き起こった何度目かのポストパンクリバイバルのシーンで注目を集めた。ルイスとジョージアとメイはロンドンのギルドホール音楽演劇学校出身で、クラシックとジャズを学んだメンバーと、独自で音楽を学んだメンバーが混在しているのが特徴。2022年にリリースした2ndアルバム『Ants From Up There』は、リリースの4日前にフロントマンのアイザック・ウッドが脱退するという出来事があったものの、全英チャート3位を記録。その年のフジロックでは、全曲新曲という挑戦的なセットリストで初来日公演を果たした。その見事な復活劇の一部始終を収録したのが前作にあたるライブ盤『Live at Bush Hall』(2023)。
インフォメーション

Forever Howlong
フォーエヴァー・ハウロング|最新作となるBC,NRの3rdアルバムでは、タイラー、メイ、ジョージアというBC,NRの女性メンバー3人がほとんどの楽曲でリード・ヴォーカルと作曲を担当。『Live at Bush Hall』で築き上げた、「バンドの中心は作らず、全員が同列で制作する」という方法にさらに磨きをかけて完成した作品。フォーク、プログレ、バロック・ポップ、オルタナティブ・ロックなど、多様なジャンルを取り入れつつ、1曲の中にこれまで以上に豊かなアイディアを詰め込んだという。プロデューサーには、アークティック・モンキーズやゴリラズの名作を手がけたジェームス・フォードが参加。CD、LP、カセット、ストリーミング配信で4月4日(金)に世界同時リリース。発売を記念して、4月4日(金)にBig Love Records(東京)とAfflo Records(大阪)にてリスニング・パーティ開催が決定!来場者には特別なBC,NRグッズを詰め込んだバッグを先着順でプレゼント。中にはクレヨンや塗り絵シートなどが入っており、アルバムを聴きながら塗り絵をする、という内容になっている。
詳細はこちらから!
アルバム
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=14665
リスニング・パーティーat 東京&大阪
https://www.beatink.com/products/detail.php?product_id=14844
番組出演者のプロフィール
プロフィール
コクブユウ
POPEYE Webクリエイティブディレクター。本番組のナビゲーター。「最近編集を担当した書籍『はじめの自炊帳』(著・土井光/マガジンハウス)が先日発売しました。ぜひ手に取っていただけたら嬉しいです。」
井出幸亮
いで・こうすけ|1975年、大阪府生まれ。編集者。POPEYE Webシニアエディター。古今東西のアーツ&クラフツを扱う雑誌『Subsequence』(cubism inc.)編集長でもある。本誌『POPEYE』(マガジンハウス)、『工芸青花』(新潮社)などさまざまな媒体で編集・執筆活動中。主な編集仕事に『ズームイン! 服』(坂口恭平著/マガジンハウス)、『ミヒャエル・エンデが教えてくれたこと』(新潮社)、『細野観光 1969-2021 細野晴臣デビュー50周年記念展オフィシャルカタログ』(朝日新聞社)など。著書に『アラスカへ行きたい』(新潮社、石塚元太良との共著)がある。
内田稜真
うちだ・りょうま|2000年、神奈川県生まれ。大学在学中に「POPEYE Web」のスタッフらと出会い、そのままライターの道へ進む。最近は『Los Apson? 低空飛行の30年”?”』、『エフェメラを探して。』、『Goozen(グーゼン)という名のギャラリー。』など音楽をはじめアートや福祉などの記事を中心に執筆中。
田口愛弓
たぐち・あゆみ|編集者。大学卒業後、2020年にマガジンハウスに入社し、ポパイ編集部、ギンザ編集部を経て24年に退社。現在はクリエイティブ・エージェンシーkontaktに所属し、コンテンツ制作や媒体での執筆、編集を行う。POPEYE Webではファッション企画を準備中。
番組概要

これDOW!?
POPEYE Webの記事を眺めながら聴く『これDOW!?』は、モノをきっかけに編集者らがエデュケーションしていく番組。街をぶらぶらして偶然見つけたモノや取材時に出合ったモノを考察してみたり、タイトル通り「これDOWなんだろう?」といった価値のよくわからないモノなどを囲んで雑談中です。ときにはゲストと一緒にモノを作ってみたりもね(更新は不定期です)。メインチャンネル『POP-EYE MEETING 編集会議』もよろしくお願いいたします。
📩 メールアドレス
popeyeweb@magazine.co.jp
POPEYE Web制作の他番組は以下より。
ピーター・バラカンのプロテスト・ソングあたりから始める政治の話。
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