フード

Vol.18 友だちが来たら、シンプルグラタンでおもてなし。

どのみち毎日食べるから。Vol.18

どのみち毎日食べるから。

artwork: Ryuto Miyake
photo: Kazuharu Igarashi
cooperation: Yu Kokubu

2024年11月29日

 生きているかぎりどのみち毎日触れ合う料理。自らの手でおいしく作れる知恵があれば、これからの人生、楽しくなるはず。このポッドキャストは料理家の土井光さんに、自分や家族が毎日食べて「あぁ、オイシイ」としみじみ感じる料理を教えてもらう番組。特別なテクニックも食材も不要。10分前後の音声を聴けば誰でも作れるメニューばかりだから、近所のスーパーに向かう道中にでも聴いてほしい。第十八回は、友だちが来たときにバタバタせず準備できるシンプルなグラタン。

「下ごしらえだけして、食べるタイミングで仕上げられる、おもてなしにぴったりな料理です」(土井光)

MEMO

材料はホワイトソースの材料である牛乳、小麦粉、バター。そして、具材にパスタ、鶏肉、しめじ、玉ねぎ。チーズはトッピング用。

鶏肉、しめじ、玉ねぎを一口大に切る。

鶏肉と玉ねぎを炒める。

しめじを加えて焼き目がつくまで炒める。同時にパスタも茹でておく。

具材を炒めているあいだにホワイトソースを作る。まずはバターを溶かす。

バターが溶けたら同量の小麦粉を一気に加える。

ヘラで混ぜながら小麦粉にしっかり火を通す。ここで火を通さないと粉っぽくなってしまう。

少しずつ牛乳を加えていく。

少しずつがポイント。

塩を少々。

これくらいのぽってり感が出てきたらOK。

同時に炒めていた具材は焼き目が付いたら塩胡椒で味をつける。

耐熱皿に炒めた具材、茹でたパスタを入れて、ホワイトソースをかける。

お好みでチーズをトッピング。

温めておいたトースターに入れてチーズがこんがりするまで焼く。

完成!

POPEYE

おそらく連載ではじめての「おもてなし料理」。とはいえ、凝ってるというわけではなく、量があって、仕込んでおいて食べる直前に仕上げられるという便利な側面が強いタイプのおもてなし。チーズとホワイトソースという嫌いな人がいない(おそらく)味付けだから、とりあえずこれさえ準備しておけばハッピーな会になることは間違いない。店で食べるより塩は控えめだし、野菜と肉がモリモリ食べられるから栄養面でも魅力的。準備に気を取られすぎて、友人たちの会話に加われなかったという切ない経験はもうしなくて済みそう。

プロフィール

Vol.18 友だちが来たら、シンプルグラタンでおもてなし。

土井光

どい・ひかる|1991年、大阪生まれ東京育ち。東京の女子大学卒業後、フランスリヨンにある『L’institut Paul Bocuse』にてフランス料理とレストランマネージメントを2年半学ぶ。フランス三つ星レストラン『Michel GuérardとTroisgros』、リヨンにある老舗チョコレート店『Bernachon』に勤める。在仏7年。帰国後、父である料理研究家土井善晴の事務所、おいしいもの研究所でアシスタントとして勤務。料理デモストレーションのフランス語通訳やフランスと日本文化を繋ぐイベント参加なども行う。趣味はマラソン。

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