フード

カルボナーラに、玉ねぎがお邪魔します。

定番料理のニューディール。Vol.8

photo: Haruki Anami
illustration: Cari Vander Yacht
text: Ryota Mukai
2024年12月 932号初出

2024年11月10日

『BEARD』店主・料理人の原川慎一郎さんによる本誌の連載「定番料理のニューディール」。みんなが好きなお決まりのメニューを再考し、カンタンに、そしてちょっとお洒落に作る方法を料理人の原川慎一郎さんが提案します。POPEYE Webではそのレシピをムービーでご紹介。第8回はカルボナーラ!

– 材料(2人分)-

・豚バラブロック 160g
・パスタ 200g
・玉ねぎ 1/2個(80g)
・卵 2個
・チーズ 40g
・塩 適量
・黒胡椒 適量
・オリーブオイル 大さじ1
・水 適量

– 作り方 –

1. 豚バラブロックをカットして、塩を振り、下味をつけます。表と裏、全体にしっかり振りかけましょう。同時に、パスタ用にお湯を沸かしておきます。

2. 玉ねぎを切る。この後、長く火にかけますが焦がしたくはないので、できるだけ厚めにスライスするのがポイントです。

3. ボウルに卵を入れヘラで混ぜ、チーズを加えさらに混ぜ溶きます。ダマにならないよう空気を入れるイメージでヘラを使いましょう。

4. フライパンにオリーブオイルを入れ中火にかけ、温まったら豚肉を入れます。豚肉の香りが立ったら玉ねぎを加えてください。

5. 軽く混ぜて油を絡ませたら、触らずに豚肉が軽く焦げるまで待ちましょう。肉から出る脂で、揚げ焼きのようになっていきます。焦げができたら弱火にしてくださいね。

6. お湯が沸いたら、たっぷり入れた水に対して1%程度の塩を加えて、パスタを茹で始めましょう。細麺より太いものがおすすめです。

7. パスタの茹で汁を3に大さじ3、4に大さじ5程度入れて、それぞれよく混ぜます。フライパンは火から離しておくと飛び散りを防げます。

8. 規定の茹で時間の2分前にパスタを上げて、フライパンに入れて混ぜ、3を加えかき混ぜて乳化させます。適宜茹で汁を足してください。

9. パスタの芯が取れて、ソースがとろりとしたら完成です。盛り付けて、黒胡椒と追いチーズ(分量外)をお好みの量振りかけてください。

– 今月の古来種 –

カルボナーラに、玉ねぎがお邪魔します。

沖縄冬瓜

沖縄の伝統野菜。沖縄本島では「シブイ」とも呼ばれる。「淡泊な味わいが特徴で、沖縄料理の定番野菜のひとつですね。カルボナーラの卵からチャンプルーを連想しました。玉ねぎの代役にうってつけです」

古来種野菜とは? 品種改良されず、日本各地の畑で長きにわたり受け継がれてきた種の野菜のこと。在来種ともいわれる。「野菜の民芸品のようなものです」

– 小さな流儀 –
余った肉は塩豚に。

豚バラブロックは大抵、大きな塊で売っている。調理で余ったら塩豚にしよう。全体に塩をして、ラップで巻いて冷蔵庫に入れておくだけでOK。1週間ほど保存がきくし、切って焼くだけで美味しい一品になる。

プロフィール

カルボナーラに、玉ねぎがお邪魔します。

原川慎一郎
『BEARD』店主

はらかわ・しんいちろう|1978年、静岡県生まれ。長崎県雲仙市でレストラン『BEARD』を営む。北海道函館市のカフェ『cafe water』のオーナーでもある。

Instagram
https://www.instagram.com/beard_shin_harakawa/