TOWN TALK / 1か月限定の週1寄稿コラム
【#4】(U^ω^ )
執筆:香本正樹
2026年3月3日
ウェブサイトやウェブショップのカスタマーサービスの質の向上や効率化を目的に設けられる「よくある質問コーナー」で、答えがなかなか見つからずイライラなんていう経験、誰しも一度はあるのではないでしょうか。 ある時から刺繍の作品や活動に対して受けるコメントや質問の中に、似たものが多いことに気づく、というか少し気になるようになりました。それらを整理して、自分の見解を返答としてまとめてみようと始めたのがFAQ(Frequently asked questions)というシリーズ。A4サイズのリネンの布に「よくある質問コーナー」のフォーマットにならい質問とそれに対する回答を赤い糸でクロスステッチする作品です。
IS IT DONE BY MACHINE ?
It is sti*ched entirely by hand. *t
ミシン刺繍ですか?
手刺繍です。
特に布地の目のカウントに基づいた技法を使ったものに聞かれることが多いこの質問。 返答文中のstitched をstiched とスペルミスしていたことに刺し終わった後に気づきましたが、「人間らしい」間違えはこの返答にピッタリじゃないか?ということでそのまま。後付けで英語での修正の仕方を参考にtを付け足しました。
HOW LONG DID IT TAKE?
On the bottom left, you can find the time taken to stitch the text part. It’s measured with a stopwatch and documented in the following format:
A:B_C”D_E.F
A:B = Total hours and minutes * Breaks not included
C”D= Average time per letter in minutes and seconds
E.F = Month and year of the production
どれくらい作るのに時間かかりましたか?
左下に文章をステッチするのにかかった時間が記述されています。ストップウォッチで計測し以下のフォーマットで記録されてます。
A:B_C”D_E.F
A:B = 合計の時間と分 *休憩含まない
C”D= 一文字ごと平均の何分何秒か
E.F = 制作年と月
あまりによく聞かれるので、逆に具体的にどれだけ時間をかけたのかを知りたくなりました。
個人的な記録として意外と役立ちそう。
CAN I TOUCH?
It depends on the situation.
触ってもいいですか?
状況によります。
ときには優しさにも、凶器にもなり得る、触るということ。
OH YOU DO EMBROIDERY, NICE! IS IT YOUR COVID HOBBY?
One of my favorite activities is working out. Stitching while having muscle soreness on my arm feels SO GOOD. I started working out for aesthetic reasons, but it has actually turned out to be super beneficial for my practice. I’ve been able to focus better thanks to improved health. I’m happy to have found a way to commit to work more sustainably.
刺繍するんですね、素敵!コロナで始めた趣味ですか?
筋トレが趣味の一つです。腕に筋肉痛を感じながら刺繍をするのが、それはもう気分が良い。見た目の為でしたが、いざやり始めると刺繍の活動に非常に良い影響があることに気づきました。以前より健康的な生活になったことで集中力が高まり、より持続性の高い形で活動にコミットできるようになり嬉しく感じています。
‘趣味’の筋トレは一年前くらいにストップしてそのままに、、。
ちょっと盛ってしまいましたが、筋肉痛ステッチ、本当に気分が良かったんです笑。
CUTE
(U^ω^ )
かわいい
(U^ω^ )
言われて嬉しい一方、結局「かわいい」だけかと少し複雑な気持ちになることも。
そういえば、幼稚園に通い始めた兄はかわいいと言われると、、
「〇〇ちゃんは可愛くないんだ!かっこいいんだ!」
と返したとか。
かわいいですよね(≧∇≦)
「嬉しい」と「困った」を行き来する自分の姿を想像。
何事もそうであるように、手芸にも多様な存り方や向き合い方があって然り。個人的な経験やストーリーを作品を通してシェアすることで、少しそういう視点が生まれる一つのきっかけになったとしたら素敵、なんていう思いを乗せてみたFAQ。
このシリーズも、私の制作活動自体も体が許す限りon going。というのも、手芸というレンズを通して見る世界に興味が尽きないから。針と糸を通じてもっといろんな景色を見てみたいのです。
さて、香本正樹のタウントークはこれにておしまい。
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THANK U 4 UR VISIT
訪問ありがとうございました
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*最初の写真のみディエゴ・ディエズさん撮影
プロフィール
香本正樹
こうもと・まさき|岡山県育ち。刺繍を中心に、編み物やその他の手芸技法を独学にて研鑽し、作品制作を行う。個人制作の他、コラボレーションやコミッションワークも行っている。最近の活動に、展示「1826」(ユトレヒト、東京)(OMA、福岡)、「One Step Forward, Thank you」(代官山蔦屋書店)、オランダのデザイン誌『MacGuffin』第15号 –The Stitch– への刺繍作品の寄稿などがある。
Instagram
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Official Website
https://masakikomoto.com