フード

こねない、ハンバーグ。

定番料理のニューディール。Vol.18

定番料理のニューディール。

photo: Haruki Anami
illustration: Cari Vander Yacht
text: Ryota Mukai
web edit: Miu Nakamura
2025年9月 942号初出

2025年9月10日

『BEARD』店主・料理人の原川慎一郎さんによる本誌の連載「定番料理のニューディール」。みんなが好きなお決まりのメニューを再考し、カンタンに、そしてちょっとお洒落に作る方法を料理人の原川慎一郎さんが提案します。POPEYE Webではそのレシピをムービーでご紹介。第18回はハンバーグ!

挽き肉とこま肉の2種の肉が入っているから、食感に変化もあって食べ応えは十分。ひとつでお腹いっぱいになれるボリューミーな一品だ。マッシュポテトは、塩茹でしたじゃがいもに、じゃがいもの分量の25%のバターと、茹で汁を適量加えて、木べらで混ぜるだけ。

– 材料(2人分)-

・合い挽き肉 200g
・牛こま肉 100g
・卵 1個
・パン粉 15g
・玉ねぎ 50g
・塩 3g(肉の1%)
・黒胡椒 適量
・菜種油 大さじ1

– 作り方 –

1. 小さめのボウルでソースの材料を混ぜておきます。

2. 大きめのボウルで卵をときます。ここに粗めのみじん切りにした玉ねぎ、塩、パン粉(10g)、黒胡椒を加えてかき混ぜます。

3. 2のボウルに、粗くカットした牛こま肉と挽き肉を加えます。お肉は使う直前まで冷蔵庫で冷やしておいてくださいね。

4. 3のボウルを混ぜ合わせ、タネを作っていきます。卵液と肉を「馴染ませる」くらいのイメージで、木べらで合わせてください。

5. タネを2つに分けてそれぞれ成形します。小さくキャッチボールするように、右手・左手を行き来させましょう。中の空気が抜けたら、バットに置き表面にパン粉(5g)を振ってください。

6. フライパンを中火にかけ、温まったら菜種油を入れて馴染ませます。油が温まったら弱火にして、ハンバーグを入れましょう。7分じっくり火を入れ、焼き目が付いたら裏返し、より弱火にしてもう7分焼いて取り出します。

7. フライパンに1のソースを入れて中火にかけます。焦げや旨味をこそげるイメージでかき混ぜてください。ソースが煮立ったら完成です。

– 今月のお野菜 –
かおりうらしそ

葉の表がグリーン、裏が赤紫色の、シソの品種。写真は雲仙市の種採り農家・岩崎政利さんが栽培。香り豊かで、濃く色づいているので、梅干しや紅生姜の着色に使用されたり、シソジュースとして楽しまれる。

– 小さな流儀 –
小回りが利く、幅狭の木べら。

木べらというと、しゃもじのように先が丸いものばかりだと思っていた。掬えるという点で機能的ではあるけれど、ただ混ぜるだけのときには幅狭のほうが便利だ。こちらは石川県珠洲市の「湯宿さか本」で購入。

プロフィール

こねない、ハンバーグ。

原川慎一郎
『BEARD』店主

はらかわ・しんいちろう|1978年、静岡県生まれ。長崎県雲仙市でレストラン『BEARD』を営む。北海道函館市のカフェ『cafe water』のオーナーでもある。

Instagram
https://www.instagram.com/beard_shin_harakawa/