TOWN TALK / 1か月限定の週1寄稿コラム

【#1】コンビ名

執筆:西森洋一(モンスターエンジン)

2025年5月12日

とある年の上半期に書いた日記です。

日々の出来事を書き留めた日記を朗読するイベント「日記朗読ライブ」を開催中。

夜、リビングで、息子が何やら言ってきた。
 
「パパは、モンスターエンジンなん?」
特に四歳息子には、余計なトラブルを避ける為、僕の仕事をまだ、伝えていなかった。

誰や、勝手に言うたん? 俺は言うてないぞ! 誰や、言うたん?
息子が続ける。

「なんか、幼稚園の先生が、パパはモンスターエンジンやって、言うてたで~」

あいつか!僕がもう既に、伝えていると思ったのだろう。 当然の様に話していたに違いない。

ムスメも、そばにいた
「パパって、モンスターエンジンやんなぁ!」

人を捕まえて
モンスターエンジン!モンスターエンジン!言うてくな!
俺は、モンスターエンジンの前に、西森洋一や!

「どこいこ、観るって言うてたで~!」とムスメ。

そんな話しまでしているのか。 じゃあもう、全部バレてるやん。

来週オンエアの、テレビ番組の話までしていた。

息子はこの間まで、、僕が道端でファンの人に写真を求められ撮ると、、
戻ってきた僕に、、
「パパ~、また、お友達おったなぁ、パパ、お友達多い?」
と、聞いてきていたのに。 今はもう、全部バレている。

家で、モンスターエンジンと呼ばれると、恥ずかしい。
今が昭和で、僕が「タイガーマスク」なら良かった。

「え? パパがタイガーマスクなの? すごい!すごい! パパすご~い!」
と、なるはずだからだ。

しかし、今は令和で、僕はモンスターエンジン。「パパって、モンスターエンジンなん?」と、なんの興奮もなく聞いてくる。
別にそうだとしても、特に、なにって事は無いけど、一応確認までに
という感じだ。

なんにせよ、、西森洋一は、自宅内でも、モンスターエンジンになりました。

プロフィール

西森洋一

1979年、大阪府生まれ。相方の大林健二と2007年4月に「モンスターエンジン」を結成。ネタ「神々の遊び」が話題を呼び、その名が全国区へ。「第31回ABCお笑い新人グランプリ」最優秀新人賞を獲得、「ytv漫才新人賞」第1回大会優勝。「M-1グランプリ」では2008年・2009年、「キングオブコント」では2009年・2011年に決勝進出を果たす。5月17日(土)放送の2025年「THE SECOND~漫才トーナメント~」ではグランプリファイナル出場を決めた。趣味はバイクの改造。著書に『超人間観察』(2019年)がある。

Official YouTube「モンスターエンジン西森ch」
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