カルチャー

早春の日射しを浴びながら訪れたい展示4選。

さーて、3月はどんな展示に行こうかな。

2025年3月8日

マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート
@森美術館

キム・アヨン《デリバリー・ダンサーズ・スフィア》2022年 ビデオ 25分

佐藤瞭太郎《アウトレット》2025年 ビデオ 11分26秒

ジャコルビー・サッターホワイト《メッター・プレイヤー(慈悲の瞑想)》2023年 4 チャンネル・ビデオ・インスタレーション 21分28秒
Courtesy:Mitchell-Innes & Nash, New York

2022年、『東京シティビュー』(六本木ヒルズ森タワー52階)では昨年急逝された楳図かずお氏の一大個展「楳図かずお大美術展」を開催した。そこでテーマとなっていたのは代表作『わたしは真悟』。82年の日本を舞台に、意識を持った機械と少年少女たちの邂逅を描いた、“予言の書”とも名高い名著である。まさしく漫画の中のようにコンピューターと擬似的に会話可能となり、一段と作品世界に近付いてきた昨今。場所を同じくこの度『森美術館』(六本木ヒルズ森タワー53階)で開催される本展では、AI、仮想現実(VR)などテクノロジーを採用した現代アート約50点を紹介しながら、可能性や問題を模索する。「最後にアイが残った」ーーー「私は真悟」のラストシーンで登場するこの言葉。本展タイトルに掲げられた「ラブ(愛情)」をはじめ、共感、高揚感、恐れ、不安など私たちの感情をおおいに揺さぶる作品に出合いにいこう。

インフォメーション

マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート

会場:森美術館
会期:2025年2月13日(木)~6月8日(日)
時間:10:00~22:00
※火曜日のみ17:00まで、ただし4月29日(火・祝)、5月6日(火・休)は22:00まで。3月20日(木・祝)は17:00まで。※最終入館は閉館時間の30分前まで。
休み:会期中無休
料金(平日):一般 2,000円、学生(高校・大学生)1,400円、子供(中学生以下)無料、シニア(65歳以上)1,700円
料金(土・日・祝日):一般 2,200円、学生(高校・大学生)1,500円、子供(中学生以下)無料、シニア(65歳以上)1,900円。※事前予約制も導入。

Official Website
https://www.mori.art.museum/jp/

ヒルマ・アフ・クリント展
@東京国立近代美術館

Grupp IV, nr 3. De tio största,
Ynglingaåldern, 1907
Tempera på papper uppfodrad
på duk
321 × 240 cm
HAK104

© Stiftelsen Hilma af Klints Verk

ヒルマ・アフ・クリント 《10の最大物、グループIV、No. 3、青年期》 1907年 テンペラ・紙(キャンバスに貼付) 321×240cm ヒルマ・アフ・クリント財団 By courtesy of The Hilma af Klint Foundation

ヒルマ・アフ・クリント、ハムガータン(ストックホルム)のスタジオにて、1902年頃 
ヒルマ・アフ・クリント財団 By courtesy of The Hilma af Klint Foundation

ヒルマ・アフ・クリント 《無題》 1934年 水彩・紙 50×35cm ヒルマ・アフ・クリント財団 
By courtesy of The Hilma af Klint Foundation

ヒルマ・アフ・クリント(1862-1944)。初めてその名を聞く人も多いかも。それもそのはず、21世紀に入るまでほとんど紹介されることなく過小評価されてきた彼女にとって、アジアで初の大規模個展なのだから。19世紀後半のスウェーデンに生まれたたアフ・クリントは、ワシリー・カンディンスキーやピート・モンドリアンといった同時代のアーティストに先駆け、抽象絵画を創案した画家だった。本展では、そんな彼女の多作かつ創造性に溢れる作品群から、高さ3m超・10点組の絵画〈10の最大物〉(1907年)をはじめとする作品約140点が出品される。スケッチやノート、同時代の秘教思想・自然科学・社会思想・女性運動といった多様な制作の源の紹介もまじえつつ、その全貌を把握できる良い機会となりそう。時を超え“すべて初来日”してきた作品たちと、衝撃の出合いがあるはずだ。

インフォメーション

ヒルマ・アフ・クリント展

会場:東京国立近代美術館(1F 企画展ギャラリー)
会期:2025年3月4日(火)〜6月15日(日)
時間:10:00〜17:00(金曜・土曜は 10:00〜20:00)※入館は閉館の30分前まで。
休み:月曜日(ただし3月31日、5月5日は開館)、5月7日
料金:一般2,300円、大学生1,200円、高校生700円。

Official Website
https://art.nikkei.com/hilmaafklint/

星空と路—3がつ11にちをわすれないために—(2025)
@せんだいメディアテーク

過去の展示風景

14年前の3月、東日本大震災が起きた。その年を起点に、この大きな出来事と向き合い共に考えるため『せんだいメディアテーク』では、「3がつ11にちをわすれないためにセンター」(略称:わすれン!)を開設した。ここでは、市民、専門家、アーティストなどさまざまな立場の人びとが参加し、ともに震災にまつわる事柄を記録し発信している。そんなセンターの参加者による記録を紹介する展示/イベント「星空と路」が今年も開催される。「ゆるくフラットに震災について語る会」やギャリー・マクラウド氏による研究展示「Oshika Peninsula Rephotographed」、対話ベースに活動を展開する『てつがくカフェ 第94回「小さな声を重ねる—震災から14年が経過して」』など、会場では関連イベント含め様々な取り組みが広がる。これまでとこれからの“路”の歩みを考える時間を共有しに行ってみよう。

インフォメーション

星空と路—3がつ11にちをわすれないために—(2025)

会場:せんだいメディアテーク

展示/前期
会期:2025年3月11日(火)〜3月16日(日)
時間:10:00〜18:00※初日のみ13:00開場
場所:1F オープンスクエア
展示/後期
会期:2025年3月18日(火)〜4月20日(日)
時間:9:00〜22:00
休み:3月27日(木)
場所:7Fラウンジ・スタジオa 

関連イベント:
・わすれン!記録活動ミーティング——能登から/能登へ——
2025年3月15日(土)14:00〜16:30
・てつがくカフェ 第94回「小さな声を重ねる—震災から14年が経過して」
2025年3月16日(日)14:00〜16:30

料金:すべて入場無料、申し込み不要

Official Website
https://recorder311.smt.jp/information/70438/

slopes ( 井部潤一郎 + 小松千倫 )
「簡易 ×× 式骨声霊承の RVC モデル学習」
@TALION GALLERY

井部潤一郎
父が私室に貼っていた資料体からイラストもしくは写真?のトリミング(2024)

国内外の様々なフェスティバルやライブパフォーマンスにおいて音響エンジニアとして従事してきたサウンドエンジニア・井部潤一郎と、音楽家、美術家、DJとして活動し、複数の名義で膨大な数の音源をリリースしてきた小松千倫の2人によるプロジェクトユニット・slopes。「TALION GALLERY」では、「簡易 ×× 式骨声霊承の RVC モデル学習」と名付けられた、ちょっと不思議なプロジェクトが開催されている。RVCモデルとはざっくりと機械学習で音声を変換する技術のこと。そんなモデルを利用して、約8年後に行う予定の展示に向けて「音声ファイル」を収集しているのだ。本展は果たしてどこへ向かうのか。気になった方はこの入り口からチェックしてみよう。

インフォメーション

簡易××式骨声霊承のRVCモデル学習

会場:TALION GALLERY
入場口:Google Mapsの最新情報欄よりお進みください:https://x.gd/YxVdd
会期:2025年2月1日(土) 〜4月27日(日)
料金:無料

Official Website
https://taliongallery.com/jp/current/