フード

東京おにぎりパトロール。Vol.8

2024年6月26日

東京おにぎりパトロール。


photo: Yuki Sonoyama
text: Nozomi Hasegawa

渋谷/オクノシブヤ

左から筋子¥450、卵黄醤油漬け¥400、肉そぼろ¥350

溢れるほどに具材たっぷり! かき氷店の作るおにぎり。

 店名の通り奥渋エリアにある創作かき氷の人気店「オクノシブヤ」が昨年から提供するのは、かき氷同様ボリューミーな見た目のおにぎり。お米には千葉県産のコシヒカリを使用。日高昆布で炊いているので、ふっくらとした仕上がりになっている。中身も具材たっぷりで、醤油ベースの特製だしに漬け込んだ濃厚な「卵黄醤油漬け」や、築地直送の塩気の効いた「筋子」は根強い人気メニュー。豚ひき肉を八丁味噌と一緒に煮た「肉そぼろ」の優しい甘みは体に染みる~! おにぎり2個、もしくは3個のセットにすると、味噌汁とお茶もついてくるのが嬉しい。

インフォメーション

東京おにぎりパトロール。Vol.8

オクノシブヤ

お茶は、玄米茶、ほうじ茶、和紅茶、お抹茶の4種類から選べる。イートインもあるが、夏場はかき氷を求めたお客さんも増えるので、テイクアウトを選ぶとすぐに購入できる。

◯東京都渋谷区神山町7-15 ☎︎03・6804・9889 10:00~19:00(季節によって変動あり) 火休

下北沢/お粥とお酒のANDON

ダブルおむすびセット(味噌汁と玄米茶付き)¥950

「しったげうめえ!」な、秋田を感じるおにぎり。

 下北沢『BONUSTRACK』内にある『お粥とお酒のANDON』。オーナーの出身地、秋田県の食を提供する店でメニューのおにぎりにも郷土愛が詰まっている。羽釜で炊くのは秋田県の専業農家集団「トラ男」(=トラクターに乗る男前農家集団)が育てたあきたこまち。ダブルおむすびセットの一種類は塩むすびと決まっていて、築地「伊藤海苔店」の海苔で包まれたシンプルな塩むすびは、水々しいお米の旨味と磯の香りを存分に味わえる一品。秋田ではポピュラーだが東京では見かけない、身から塩が吹き出すほど塩辛いしゃけ「ぼだっこ」もおすすめ。塩味と米の甘味を交互に感じながら食べていたら、あっという間に完食してしまった。

インフォメーション

東京おにぎりパトロール。Vol.8

お粥とお酒のANDON

セットのおにぎりには「うめ」「いぶりがっこチーズ」もある。19時ごろから夜メニューも登場する。バーナーで炙ったとろとろのチーズに包まれた「超チーズおむすび」(¥500)は、背徳感も相まって天国的な味わい。

◯東京都世田谷区代田2-36-12 BONUSTRACKSOHO8 ☎︎03・5787・8559 11:30〜20:00、土・日・祝8:00〜20:00 不定休

田町/にぎりめし

左から青唐辛子納豆¥390、だし巻き玉子と明太子(塩にぎりのみ)¥370、たらこバター¥340

だし巻き卵と明太子をドッキング。そんなの美味しいに決まってる!

 サラリーマンと学生が行き交う街、田町。「慶應商店街」の入り口にある『にぎりめし』は、ここで過ごす人々の毎日の食を支える存在。メニューは40種類近くあって「うめ」や「しゃけ」などの王道はもちろん、プルプルのだし巻き玉子と明太子という夢のような2種類のドッキングメニューも発見。食べる前から大当たりの味とわかる。刺激を求めている人は「青唐辛子納豆」をどうぞ。香川県のまんのう町で採れた辛味が強い青唐辛子がビリビリっと舌を襲ってくる。「たらこバター」は、丁寧にほぐしたたらこを混ぜたバターペースト入り。一部を除いて塩むすびか醤油むすびかを選べるようになっているけれど、今回はコクのある甘味と相性のいい醤油むすびを選んでみた。

インフォメーション

東京おにぎりパトロール。Vol.8

にぎりめし

水分調整したお米をふんわりと握っているのが特徴。注文してから作り始めるので、ほかほか状態のものを食べられる。

◯東京都港区芝5-20-18 ☎︎03・6435・3878 6:00〜23:00、土・日・祝9:00〜22:00 年末年始休