ライフスタイル
いま、欲しいのはこんな時計。【前編】
What I want now is a clock like this.
2023年5月23日
先輩方の部屋にお邪魔して時計を見る目を養ったなら、お次はいよいよ自分の番。
デザイナーは誰か、どんな歴史があるのか、家のどこに置いたら良さそうか。
洋服やインテリアと同じように、色々調べて、まずは自分なりの視点を持つことから始めてみようか。
1. ミニマルとポップと少しの違和感が同居。
文字盤がそのままカタチとなる掛け時計は、グラフィックデザインの工夫の宝庫。こちらはイギリスのジャスパー・モリソンによるもので、彼の哲学である「スーパーノーマル」がよく表れたミニマルさだが、よく見ると数字が偶数のみという遊び心が面白い。モダンな色使いは〈HAY〉による別注。各¥19,800(HAY TOKYO☎03·6427·9173)
2. 工業デザインとグラフィックの程よいバランス。
彫刻家・五十嵐威暢が手掛けた札幌駅の駅時計をもとに作られたこちらは、公共施設と言われて想像する無機質なものとは一味違い、オリジナルのフォントがグラフィカルに並ぶ洒落たデザイン。個性はあるが強すぎず、どんなインテリアにも馴染むので、悩んだらまずはこれっていうのも手かも。¥13,200(メトロクス☎03·5777·5866)
3. まるで絵本の世界から飛び出してきたようだ。
チャールズ・M・シュルツの『ピーナッツ』の世界から飛び出したような不思議な時計は、日本の深澤直人作。時針、分針、目盛りという必要十分な要素を残し、使い勝手はそのまま、子供の絵のような佇まいに仕上げているのがユニーク。直径は大きめの30㎝で、飾れば彫刻のような存在感に。¥23,100(マジス ジャパン☎03·3405·6050)
4. クラフトの風合いを感じる、ありそうでない素材使い。
フレームは紙管、文字盤は紙とアクリルを接着するなど、あえて量産品の素材を組み合わせることでクラフトの風合いを感じさせる〈スイムスーツデパートメント〉のオリジナル。1から24までの数字がぐるりと並ぶ文字盤は、まるでタイポグラフィーのポスターのよう。¥17,600(Swimsuit Department☎03·6804·6288)
5. 50年前の小さな名作は、今見てもなお力強い。
巨匠・渡辺力による直径12㎝の「小さな時計」が生まれたのは1970年。当時は装飾過多の大型時計が一般的だったため、そのアンチテーゼのように、暮らしに寄り添ったデザインは注目を集めた。文字盤のレリーフと壁からせり出す筒型デザインゆえに、控えめながらも力強さに溢れた名作だ。各¥11,000(タカタレムノス☎03·5981·8120)
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