特集「レコードと時計。」の楽しみ方。

NO.914

2023年5月8日

POPEYEの5月発売・最新号はまたレトロ志向な特集だなと思われるかもしれませんが、もちろんそれだけというわけではなく、これは「レコード」と「時計」というものから新たな発見も得ようじゃないかという1冊です。今回の特集紹介ページでは、この特集の楽しみ方をどうぞ。

表紙と総扉で、
Jordan Awanのアートワークに触れる。

最新号の表紙はこちら。
こちらは総扉。特集のスタートページ。

イラストはアメリカのイラストレーター、Jordan Awanです。
彼はかつて『THE NEWYORK TIMES』や『THE NEW YORKER』のアートディレクターも務めていた作家で、今回がPOPEYEとの初仕事。そういえばレコードと時計の共通点は、どちらも針があってぐるぐる回ることですね。

 

「JUST MY FAVORITE」で、
自由自在にレコードを楽しむリファレンスを得る。

「あの音楽のジャンルの」とか「あのミュージシャンの」みたいな選び方じゃなく、「レコードで聴く音の質感とか、針を落とす行為がレトロで」みたいなことでもなく、もっと直感的に、自由にレコードを楽しむために。
POPEYE Webのクリエイティブ・ディレクターのコレクションに触れてみよう。「EDUCATION」という視点や、パッケージや付属品のアートワーク、蛙の鳴き声、などなど、見たことなくて「どんな音が入ってんの?」って気になるのばかり。

 

「WHAT GOOD RECORDS!」で、
聴いてみたい・買ってみたいレコードを探してみる。

9組のレコード好きが、まずテーマを掲げ、そのテーマに合わせて自身のコレクションの中から3〜5枚ずつ選んだ私物について語るインタビュー。
「ジャズとストリート」「ゴールドディスク」「レアなもの」「ライブ盤」「メディテーション」「お宝との出合い」「ハードコア」「文学」「サイケデリック」。
ザ・スタンダートなレコードから、そりゃ正直なかなか手に入りませんよっていうものまで、所有数・総数15万枚近くの中から厳選32枚。「それ、聴いてみたいな」っていうジャケやトークをどうぞ。

NYの〈BOOK WORKS〉のオスカーが手に取るのはジャズの超名盤。

この取材はとにかく楽しかったから、ページ数と時間が許せば本当はもっとたくさんの方々にお願いしたかった…! いつかPart2もやりたいなぁ。

 

「POPEYE RECORD CLUB FORUM」で、
いざ、実際にレコード・ライフへの歩を進めてみる。

まずはとにかく友達と一緒にレコ屋に行ってみたり、「そもそもどーすりゃいいの?」っていうレコードプレーヤーとかオーディオシステムを『ハードオフ』で3万円くらいでなんとかしちゃったり(なんならポータブルでも)。
架空のクラブ「POPEYE RECORD CLUB FORUM」のメンバーたちが寄せ合ったコラムをまとめた、最初で最後の(?)会報誌・12p。Black Country, New Road、現代美術作家の五木田智央さん、坂本慎太郎さん、夏目知幸さんなど豪華メンバーも登場。

最近、みんなでレコ屋行ってる? Black Country, New Roadのメンバーが渋谷のTOWER VINYLへ!
そもそもレコードを聴くオーディオセット、どうすればいいの? って人、ハードオフに行ってみない?

 

そもそもの基礎を固めたり、
なかなか独特な海外の買い付けの実情を読んだり。

「いまさら聞けないレコードの話。」「みんなのレコード買い付け物語。」、このあたりまで読むと知識もロマンもリスペクトも深まってきて、レコードって面白いなぁっていう実感がリアルになってくるのでは? 作っている僕らはまさに、膝を打ったり感嘆・驚嘆したりの連続でした。

いまさら聞けない、レコードの基本のキ。
3月に行ったばっかりの、アメリカ東海岸の買い付けの様子をどうぞ。
世界中のビックリ買い付け話6本!

 

「自分らしい腕時計」を見つけるための
視点やアイデアを得て、考えてみる。

32人のリアルな愛用品を、「なぜそれを選んだのか?」とじっくり聞いてスナップ。プロローグに登場する電気グルーヴ・石野卓球さんの話には、時計を選ぶ上での大切な哲学がある気がする…!
加えて、「はじめての一本を、どう買うか?」というページでは、3人の識者に丁寧な手解きを受けられます。予算は10万円〜20万円台。大人への階段を登るような気持ちで自分で初めて買う「いい時計」を何にすればいいのかということを教わってきたよ。POPEYEの大先輩レジェンド・ライター、松山猛さん登場。

 

部屋で使ういい感じの時計も、
見る目を養い、手に入れる。

15人の自宅を訪れて、壁掛け時計・置き時計をスナップ。大先輩も含めて、ここでもまた視点やアイデアを頂きましょう。
「80年代日本のデザイン・クロック」というページでは、日本のデザインの巨人たちが産んだ革新的な時計を紹介。
もちろん、いま手に入る良品のカタログも。

センスのある置き時計・壁掛け時計の選び方をぜひ。
80年代の日本のデザインが、こんなにポップだったなんて。

 

いろいろと読んで考えたら、
イエローページを開いて買いに行こう。

特集の最後は「YELLOW PAGES RECORDS & WATCHES 50 STORES in TOKYO」。
レコードと腕時計のショップを、東京で厳選50店。東から西へ、ずらりと並べました。いい店ばかりなのでぜひ全部巡ってください。
ディグに疲れてお腹が空いたら、欄外コラム「DIG FOODS」をチェック。

レコードの店・39軒。腕時計の店・11軒。探しに行った街のおいしいゴハンの店・14軒。

発売中!

POPEYE 6月号「レコードと時計。」

「なんでわざわざそんなことするの?」っていうことが今の世の中にはいろいろある。スマホ一つあれば事足りるのに。レコードと時計も、まさにそういうもの。だけどこの2つには、「わざわざやる」からこそ得られる、特別なワクワクが確かにある。

この特集はクラシックなもの・レトロなものの魅力を味わう一方で、「古きよきもの」に対する既成概念から上手に離れ、レコードと時計から新たな発見・自分だけの発見を得るための1冊です。