トリップ

せっかくなら京都らしい建物に。

四条烏丸:旅館 花屋

2022年11月24日

お久しぶりです、京都。


photo: Masuhiro Machida
text: Hiroko Yabuki
2022年12月 908号初出

京都に来たんだな〜。
庭を眺めて物思いに耽る。

 土間の玄関から廊下を奥へ。中庭に面した2階建ての母家と離れは、僕らが思い描く“京都”そのもの。「花屋」は、元呉服商の京町家の宿だ。建築士でもある3代目・伊藤真二さんが手を入れて、水回りを快適に改装しているから、日本式の旅館に慣れていない海外からの旅行者にも好評なんだって。客室は広々16畳。これなら布団を横並びに敷いても圧迫感がない。それにしても、中庭に面した洗面台なんて。ここでする朝の歯磨きは、きっといつまでも忘れないだろうな。

朝ご飯はお部屋で、庭を眺めながら。カレイの焼きものに生麩田楽。百合根の湯葉巻きにごぼうのきんぴら、万願寺唐辛子。無農薬、減農薬の野菜をふんだんに。豆腐と味噌は自家製だ。
旅館 花屋
建物は築100年ほど。2. 母家と離れが中庭を挟んで向かい合う、典型的な京町家のスタイルで、離れの1階と2階が宿に。「きっと、この家に生まれたから建築に興味を持ったんだと思います」と語る伊藤さんは、母家の2階に家族と暮らしている。

インフォメーション

旅館 花屋

◯下京区仏光寺通西洞院入ル木賊山町180-1 ☎︎075·351·0870 チェックイン16:00〜、チェックアウト〜10:00、門限23:00 1泊朝食付き・2人利用で1人¥14,500〜、素泊まり1泊1人¥13,000〜