ライフスタイル

「移動式編集部」、始めます。Vol.1

まずは設計。土台作りで浜松へ!

2022年5月23日

photo: Masaru Tatsuki
text: Ryoma Uchida
edit: Yu Kokubu

 都内から車を走らせ3時間半、なにやら怪しげな工場に到着。出迎えてくれたのは、浜松のクリエイティブチーム「MOC OLLIE」。僕らの移動式編集部を一から作り上げてくれてるメンバーだ。

 “僕ら”というのは「POPEYE Web編集部」のこと。まだPOPEYE Webがローンチして間もない昨年の夏、いつものようにポッドキャストを収録しながらこんな話をした。「(都心にある)編集部に通う必要あるかな? ウェブってどこでも仕事できちゃうし。」正直僕らはパソコンがあれば記事をアップできるし、やっぱり紙とペンで構想を練り、あとは最高の話し相手さえいれば完結していたから。そして僕らが出した結論は、「移動しながら働いてみない?」だった。

 移動式編集部で取材へ向かい、道中でポッドキャストを収録し、例えば『山のうえ』まで足を運んで新鮮な記事を作る。長旅をしたその足で、各地でポップアップショップも開催できるね、と夢が膨らんだ。そして手に入れた僕らのハイエース。この突拍子もない妄想に付き合ってくれたのが「MOC OLLIE」であり、ランクル・ハイエース専門のカスタムと販売を行う『FLEX』だった。

“飛び出す屋台”をイメージして試行錯誤。車内にレールを敷いて引っ張り出す感じ。でも車内の広さも保たねば。ボディは白を選択。

 本誌の今月号、特集「車があれば!」(P102)にも少し書いたのだが、その2チームの協力のもと、今はバックドアを開けると出現する“飛び出す屋台”の仕掛け作りに奮闘中。コンセントの位置から車内に置くテーブルの寸法、電飾の種類やディスプレイ後の完成イメージまで、記事作りとそれほど変わらないテンションで移動式編集部をみんなで作り上げていく。

入居前のオフィス。ここに大きな作業台を置き、記事を書いたりポッドキャストを収録したり、移動中の生配信も面白いかも。誰かが遅刻しても迎えに行ける編集部っていいな。
店主はこの辺に座るイメージ。部屋でも使いたくなる椅子をデザインして『POPEYE ONLINE STORE』での販売も計画中。

 近いうちにやるゲリラ的なポップアップショップ(移動式編集部に偶然出合った方に配る用のノベルティも企画中!)に向け、一人が店員役、一人がお客さん役を演じてロールプレイングを繰り返す。「カウンターが高すぎてこれじゃ子供が届かない。」「じゃあ可動式にする?」と、ラフ作りの要領でドリルをバンバン打ち込んでみる。よし、着々と土台が出来てきた!

 皆さんの協力のおかげでようやくスタート地点に立ったPOPEYE Webチームの移動式編集部。完成は2022年5月下旬。さて、この車でどこへ行こう?

つづく