カルチャー

しまおまほのセクよろ/season2

第9回:パンティーとリボンと温泉。

2022年2月15日

text & illustration: Maho Shimao
2022年3月 899号初出

 昔、テレビで女性芸人がパンティーについてこう話していた。

「女のパンティーってだいたい真ん中にリボンがついてるけど、アレって『わたしの大事なところをどうぞ』ってプレゼント的な意味のリボンに思えて恥ずかしい」

 確か20年ほど前の発言で、その頃はパンティーって90%はリボンがついてた気がする。当時、その発言を聞いてからはパンティーのリボンが気になって仕方なくなり、買うとまずリボンだけハサミで切り取っていた。オシャレでシンプルな下着が増えた今、良い時代になったなあと思う。余談だが、あの頃は下着の訪問販売も流行ってた。同級生のお母さんが販売員やってて、下校すると家の玄関でパンツを広げているところに出くわしたものだ。

 パンティーは捨て時、捨て場所に困るって話は前に書いたけれど、はき時に困ることもある。それが温泉。1度だけの入浴なら持っていく下着は1枚で良いだろう。しかし、何度も入りたい時。一体どうする? 宿に着いてひとっ風呂、食事の後にもゆっくりと、朝の光の中でもう一度……となると、その都度はき替えなきゃならない? それとも最初の風呂で替えて、以降1枚目のパンツで良しとする? もしくはラストの手前まで同じパンツで貫き、最後にはき替えれば一番綺麗な状態(尻まわりが)で旅を終えられる? 悩ましい。

 普通(かどうか知らないけど)最初ではき替えてそれで終わりにすると思うし、わたしはそうしてるんだけど、風呂と風呂の間隔が短いとはいえはいてた下着をもう一度はく時は少しばかり勇気がいる。

 小学校の頃、他の学校の友達からこんな話を聞いたことがある。

「ウチの担任の女の先生は修学旅行に替えのパンツ持ってこないんだよ。2日目は1日目のパンツ裏返してはくの」

 聞いた当時はアホだったので「なるほど!」と思ってしまったんだけど、今考えるとその先生、ヤバくない? と思う。パンツがリバーシブルって聞いたことないんですけど。それだったら同じはき方するほうがまだマシじゃない?

 温泉問題に戻る。色々考えたんだけど、温泉に行く時は女性もトランクスを持っていくのはどうだろう。トランクスなら浴衣の下であれば生地が密着しないし同じ物をはき直す時にあまり抵抗を感じない気がする。ただ、脱衣所での着替えが難所。いきなりトランクスはき出したら「えっ?」ってなるよね。みんなが裸でいる場所にわずかな不安も持ち込むべきではない。だとすると……。

 同じのはくしかないか。

プロフィー

しまおまほ

漫画家、エッセイスト。1978年、東京都生まれ。最新著は子供にインタビューしたルポルタージュエッセイ『しまおまほのおしえてコドモNOW!』。