トリップ
24 Questions with Suguya Sekiguchi
マルチプレイヤー・関口スグヤに24の質問。
2022年3月9日
special thanks: BRANDIN
illustration: Suguya Sekiguchi
text: Toromatsu
movie, photo, design, edit: Yu Kokubu
関口スグヤを知ってるかい? KEEPON名義で活動していた高校生マルチミュージシャンと言えばご存知の方も多いと思うが、そのKEEPONさんが、本名・関口スグヤとなって再出発するとのことで、その直前に取材を試みた編集部一同だったが……。インタビュー当日、合流するなり急展開。一同がフィ〜ルのままに向かった先はオーシャンサイドの伝説の店! 自由気ままにドライブしながら答えてもらった、関口さんをもっともっと知るための24のこと!
——関口スグヤって何者?
A. 17歳までKEEPON名義で活動していたシンガーソングライター、マルチ奏者。4歳でトランペットを買ってもらったのを機に楽器に没頭、5歳でギターにハマって、今はピアノ、ベース、コントラバス、ドラム、サックスなどを演奏しています。今は18歳です。
——好きな食べ物は?
A. カレーと筑前煮。町田仲見世商店街にある『アサノ』のカツカレーがめちゃくちゃ美味しいのでよく行きます。”カレーが主役”って感じの控えめなカツがいい。お菓子ならチップスターが好きです。
——今行ってみたい場所は?
A.
——じゃあちょっと急ですが、今から『ブランディン』に遊びに行ってみませんか?
A. ええええぇっっ!! 本当ですか!
※ちなみに『BRANDIN』は、音楽評論家の宮治淳一さんが営む60~70年代のポップ・ロックを中心としたアナログLP約1万枚を自由に聴ける茅ヶ崎のオープンスペース。
——音楽との出合いは?
A. 小さい頃、NHK教育テレビでやっていた〈クインテット〉という音楽番組が大好きで、その時初めて、自分が音楽好きであることを自覚しました。 その後、5歳のときにビートルズに出会って、彼らの曲をギターでコピーしてきました。 子どもながらにエネルギーを感じたんだと思います。邦楽を聴くようになったのは、家にあったサザンオールスターズのCD『世に万葉の花が咲くなり』を聴いた10歳のとき。中でもお気に入りだった曲は「ブリブリ ボーダーライン」。
——音楽への関心はご両親の影響も大きいですか?
A. いや。昔から音楽はほとんど自分でディグってきました。 ただ、ビートルズやサザンオールスターズのCDを親が持っていたので、それは大きいかもしれないです。
——「はっぴいえんど」も好きなんですよね?
A. はい、大好きです。中学のときに初めて聴いて”ですます調のロック”に衝撃を受けました。作曲活動を始めたのも、はっぴいえんどに出会ってからです。その後、大瀧詠一カバーアルバム『GO! GO! ARAGAIN』に参加させていただいた経験は自分の音楽制作の原点になっています。
※上の動画で元・シュガーベイブの村松邦男さん、セッションドラマーの林一樹さん、関口さんが心地良さそうにカバーしている「福生ストラット (パートII)/Eiichi Ohtaki」はこちら。久しぶりに聴いてみない?
——それから、細野晴臣さんのカバー7インチもリリースされてますよね。
A. そうなんです。1973年の『HOSONO HOUSE』というアルバムから「パーティー」と 「終わりの季節」という大好きな曲をカバーしました。 細野晴臣さん、久保田麻琴さんによるミックスで、写真は野上眞宏さん、デザインは岡田崇さん、と物凄い方々に手がけていただいた大切な一枚です。
——関口さんは”早熟”な印象があるのですが、クラスメイトや同世代の方々と話は合いますか?
A. 高校になってからは音楽仲間が増えました。でも小さい頃はあまり話せる相手がいなかったなぁ〜。 でも電車好きの友達がいて、僕は駅の古い看板や田舎の風景が好きだったので、よくその子といろんなところに出掛けてましたね。
——好きなテレビ番組は?
A. Eテレの『0655』と『2355』という5分番組が大好きでした。タイトルは放送開始時間の6:55と23:55を示していて、 簡単に言うとおはようとおやすみの一日のリズムを刻むためのアニメーションと音楽が流れる番組。金曜日に夜更かしして次の日までのカウントダウンを『2355』で楽しんでました。
——ファッションのお手本にしてる人は?
A.
——好きなゲームは?
A. あまりなくて、ぐらいしかやった事ないです……(笑)
——今日カセットテープを持ってきてくれたみたいですが、どんなラインナップですか?
A. 好きなアルバムの他、自作のコンピをよく作ってるのでそれを持ってきました。 Spotifyで作ったプレイリストをカセットにわざわざ録音したりしてて……(笑) 最近作った『今年の夏はフィール・フリー』というのがお気に入りです。
—特にお気に入りの楽曲は?
CANの「Shikako Maru Ten」(1972)です!
——カセットテープ好きも子供の頃から?
A. 父が運転していたフィアット・パンダがカセットテープしか聞けなかったので、小さい頃にマイテープを作るのが趣味になりました。大量にあるので、同じような趣味を持ってる年の近い人とカセットテープを交換しあいたい!
——今、注目しているバンドは?
A.『ドライクリーニング』というサウス・ロンドンのポストパンクバンド。 昔はレコード屋でパンクが流れると少しだけ嫌悪感を抱いていたんですけど、今はパンク思想にも共感していて、髪型もパンクを意識して切ってみたり(笑) でも自分のキャラクターのせいか床屋カットみたいに……。
——『ブランディン』に到着。さて、何聴きましょうか?
A. 感動ですね! じゃあ「DISCOVER AMERICA」にします! ヴァン・ダイク・パークスの2ndアルバム。カリプソを取り入れていて、トロピカルでめちゃくちゃ格好いいんです。 1972年のこのオリジナル盤はいい値段するので、触るのめっちゃ緊張します……。
——音楽に浸るのはどんなとき?
A. 家に帰って、購入したレコードをいの一番にセットする瞬間。あとは雨のときですね〜。バート・バカラックなんかを聴きながら。
——最近残念だった出来事は?
A.マック・デマルコの来日公演がキャンセルになったこと。
——最近買った洋服は?
A. ニューバランスの996。今日着ている古着のトリムTやデニムもお気に入りです。
——今、熱中している楽器は?
A. 高校のブラスバンド部でサックスを練習していたので、マーティンのインディアナという1950年代のものを買いました。目指せアルヴィン・タイラーと意気込んだものの、いざ吹くと音がデカすぎて部活でめちゃくちゃ緊張しながらやってました。
——ずばり夢は?
A. いろんな人に出会って、たくさん曲を作り続けること!
——今欲しいものは?
A. 肩幅。
——最後に、今後の抱負を教えてください!
A. 近い将来、ネット上で音楽番組を持ってみたい! 令和版『シャボン玉ホリデー』のような。短めのショートムービーとかじゃなくて、コントを交えつつ、がっつりやるのが理想!
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プロフィール
関口スグヤ
せきぐちすぐや|2003年、東京都生まれ。2022年よりKEEPONから本名・関口スグヤとなって始動。5歳の時に出会ったギターをはじめ、ピアノ、ドラムなどを弾きこなすマルチプレイヤー・シンガーソングライター。自宅での多重録音で楽曲制作を行っており、自身のレーベルから計4枚のアルバムを発表。次世代の12組が選ばれた大滝詠一のカバーアルバムに最年少で起用される。15歳のときに手掛けたひとり多重録音の細野晴臣カバー曲を、細野晴臣自身や久保田麻琴がミックスで応援参加。最新曲「アフター・ザ・ボール」がサブスクリプションで配信中。
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