フード

お肉をよく煮込む、豚汁。

定番料理のニューディール。Vol.22

定番料理のニューディール。

photo: Haruki Anami
illustration: Cari Vander Yacht
text: Ryota Mukai
web edit: Miu Nakamura
2026年2月 946号初出

2026年1月10日

『BEARD』店主・料理人の原川慎一郎さんによる本誌の連載「定番料理のニューディール」。みんなが好きなお決まりのメニューを再考し、カンタンに、そしてちょっとお洒落に作る方法を料理人の原川慎一郎さんが提案します。POPEYE Webではそのレシピをムービーでご紹介。第22回は豚汁!

大根はいちょう切りにしたり、こんにゃくはスプーンでちぎったり、と食材の扱い方ひとつで見た目はもちろん、食感も楽しくなる。軟らかい豚肉はもはや新食感。今後、豚汁を食べるときは、その肉質を気にせずにはいられなくなりそうだ。

– 材料(2人分)-

・豚コマ肉 100g
・ごぼう 30g
・にんじん 30g
・大根 50g
・里芋 2個
・玉ねぎ 50g
・こんにゃく 100g
・木綿豆腐 1/2丁
・生姜 小1/2個
・味噌 大さじ3
・塩 適量
・菜種油 大さじ1
・水 600㎖

– 作り方 –

1. 豚コマ肉をひと口大に切ります。鍋に菜種油を入れ火にかけ、よく温まったら肉を入れて炒めましょう。塩をひとつまみ加えてください。

2. 肉の赤みがなくなってきたら、鍋に水を加えます。沸騰したら弱火にして、10分から15分煮込みましょう。適度にアクを取ってくださいね。

3. 煮込んでいる時間を使って、ごぼう、にんじん、大根、玉ねぎ、里芋、こんにゃく、木綿豆腐をそれぞれカットしましょう。ごぼうとにんじんは乱切りに、大根はいちょう切りに、玉ねぎはくし形切りに……と切り方を工夫すると、より豚汁らしい見栄えに仕上がりますよ。こんにゃくや豆腐は切らずにスプーンでちぎるのもおすすめです。

4. 豚肉を煮込んだスープがクリアに透き通ってきたら、野菜を加えていきます。先にごぼう、にんじん、大根、里芋を入れて、ある程度火が通ったら、玉ねぎとこんにゃくを加えてください。出来上がりを想像して、玉ねぎが溶けてしまわないくらいのタイミングを見定められるとベストです。味見をして、必要があれば塩を加えてください。煮詰まりすぎたら適宜水を足しましょう。里芋に火が通ったら、豆腐と、生姜のすりおろしを加えます。

5. 火を止めて、味噌を溶いたら完成です。

– 今月の古来種 –
甚五右ヱ門芋

室町時代から400年以上にわたり伝わる、山形県の里芋。佐藤家が一子相伝で作り続けてきた、門外不出の種。「現在は20代目の佐藤春樹さんが手掛ける、在来種のスター的存在です。しっとりした食感が魅力」

古来種野菜とは? 品種改良されず、日本各地の畑で長きにわたり受け継がれてきた種のこと。在来種とも。「野菜の民芸品のようなものです」

– 小さな流儀 –
シンクは常に清潔に保つ。

料理に洗い物は付きものだけど、原川さんのシンクはいつでも綺麗だ。「まずは使い終えたばかりの道具をシンクにどう置くかを考えてみましょう。片付けまで段取りできるようになれば、立派な料理上手です」

プロフィール

お肉をよく煮込む、豚汁。

原川慎一郎
『BEARD』店主

はらかわ・しんいちろう|1978年、静岡県生まれ。長崎県雲仙市でレストラン『BEARD』を営む。北海道函館市のカフェ『cafe water』のオーナーでもある。

Instagram
https://www.instagram.com/beard_shin_harakawa/