フード

キャベツが主役の、しょうが焼き。

定番料理のニューディール。Vol.15

定番料理のニューディール。

photo: Haruki Anami
illustration: Cari Vander Yacht
text: Ryota Mukai
web edit: Miu Nakamura
2025年7月 939号初出

2025年6月10日

『BEARD』店主・料理人の原川慎一郎さんによる本誌の連載「定番料理のニューディール」。みんなが好きなお決まりのメニューを再考し、カンタンに、そしてちょっとお洒落に作る方法を料理人の原川慎一郎さんが提案します。POPEYE Webではそのレシピをムービーでご紹介。第15回はしょうが焼き!

アイオリソースを和えたキャベツは、しょうが焼きに添えるのではなく、下に敷く。キャベツと豚肉を一緒にどうぞ。葉はしんなり、茎に近い部分はバリバリ、と食感のコントラストも面白い。タレとソースが絡まり、レモンを搾れば酸味のキレも加わる。箸が止まらない!

– 材料(1人分)-

・キャベツ 適量
・マヨネーズ 大さじ3
・にんにく 1片
・豚コマ肉 120g
・片栗粉 小さじ1
・玉ねぎ 1/4個
・醤油 大さじ3
・酒 大さじ4
・みりん 大さじ4
・しょうが 10g
・砂糖 小さじ1
・菜種油 大さじ1
・一味 適量
・レモン 適量

– 作り方 –

1. アイオリソースを作りましょう。マヨネーズにすりおろしたにんにくを加えてよく混ぜます。マスタード(大1)を足すかはお好みで。

2. キャベツを手でちぎり、食べやすいサイズにしてボウルに入れます。ここにアイオリソースを加えて全体に馴染むまでよく和えてください。

3. 豚肉を広げてバットに置き、片面に片栗粉をまぶします。だまにならないよう、茶こしに入れて押し出すように振りかけるといいですよ。

4. 小さめのボウルで合わせ調味料を作りましょう。醤油、酒、みりん、しょうがのすりおろし、砂糖をよく混ぜ合わせます。

5. しっかり熱したフライパンで菜種油を温めたら、細めにくし形切りにした玉ねぎを加えます。油が馴染んだら、片栗粉をまぶした面を下にして豚肉を敷き詰め、軽く焦げるまで火を入れます。

6. フライパンに合わせ調味料を加え、玉ねぎ、豚肉と絡めながら煮詰めていきます。豚肉の赤みがなくなるまで火を通してください。

7. 皿にキャベツを敷き、上にしょうが焼きをのせます。一味やレモン汁はお好みでどうぞ。

– 今月のお野菜 –
四季どりキャベツ

F1品種で、季節を問わず栽培できるキャベツ。写真は長崎県雲仙市の岩崎政利さんが昔ながらの手法で生産しているもの。「品種を掛け合わせてよりよい野菜を作るのは、実は日本のお家芸。その象徴的な存在です」

F1品種とは? 異なる特性を持つ2つの品種を交配して作る種。互いの優れた面が発現した野菜が1世代のみ取れる。現代では生産効率向上のために化学技術を用いることも。

– 小さな流儀 –
仕込みと調理でエプロンを分ける。

『BEARD』のラックには、いつでも3つほどエプロンが掛けられている。仕込み用・営業時用などで清潔に使い分けているそうだ。店頭では最近、フランスで購入したというフレンチブルー(左端)がメイン。

プロフィール

キャベツが主役の、しょうが焼き。

原川慎一郎
『BEARD』店主

はらかわ・しんいちろう|1978年、静岡県生まれ。長崎県雲仙市でレストラン『BEARD』を営む。北海道函館市のカフェ『cafe water』のオーナーでもある。

Instagram
https://www.instagram.com/beard_shin_harakawa/