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スキあらば漢方。

TAIWAN CITY GUIDE

2024年6月18日

photo: Kazufumi Shimoyashiki
coordination: mimi
text: Neo Iida
2019年4月 864号初出

 台北を歩けば漢方にあたる。それはコンビニの煮卵から八角の香りがするくらい超身近。体に良くて美味しいとくれば、片っ端から摂取したくなった。ちなみに“漢方”は中国から日本に伝わり独自発展した医学で、台湾の中医学とは少し違う。薬も台湾では“中藥”だけど、便宜上漢方と呼ぶのであしからず。

 手始めに『生元藥行』の胃の消化を助ける粒漢方。ハイチュウ食感で、梅の風味もクセになる。『正一堂養生膳食坊』の滋養たっぷり薬膳スープは胃の中から効く感じ。『正發青草舖』『一兩十錢青草舖』の青草茶はハーブティー。街歩きのクールダウンにぴったりだ。一瞬のスキも見逃さなかった!

『生元藥行』 – 迪化街

いつもの病院とは違う、中医学の触診を体験。

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スキあらば漢方。

生元藥行

創業73年の老舗薬局。中医の診断で、蓮の花の種やみかんの皮といった自然素材をすりつぶして処方する。旅行者も受診でき、日本語OK。帰国後もメールオーダーで同じ漢方を送ってくれる。診察代300元、薬120元(1週間分)。オリジナル商品も充実で、梅エキスを練り込んだ仙楂丸は土産にも良し。

◯台北市大同區南京西路181號 月〜土8:30〜21:00、日9:00〜18:00 無休

2019年4月時点の情報です。最新の情報は公式サイトにてご確認ください。

『正一堂養生膳食坊』 – 圓山

胃の中からカッとしてくる、薬膳スープ定食。

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スキあらば漢方。

正一堂養生膳食坊

父から薬局を継いだ2代目が食堂を併設。鶏肉やホタテ、鶏の睾丸(!)などを使った12種のメニューに、4種の漢方を組み合わせて薬膳スープ定食が完成。疲れがちな人はナツメやクコ入りの「涼補元氣」がおすすめ。

◯台北市大同區哈密街118號  11:00〜14:00・17:00〜20:00 日休

2019年4月時点の情報です。最新の情報は公式サイトにてご確認ください。

『正發青草舖』 – 迪化街

青草茶はエスプレッソのごとく、キュッとキメる。

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スキあらば漢方。

正發青草舖

迪化街近くの永樂市場周辺には青草茶スタンドが集中。解毒作用のあるほのかに甘い青草茶、むくみをとる茅根茶、とにかく苦い苦茶が定番で、いずれも体の熱を下げる「退火」の効果がある。2代目簡さん特製の「昼に飲めば元気になり、夜に飲むとよく眠れる」というスペシャルブレンドはミント風味。

◯台北巿民樂街63號前 月〜土7:30〜19:30、日〜18:30 無休

2019年4月時点の情報です。最新の情報は公式サイトにてご確認ください。

『一兩十錢青草舖』 – 迪化街

屋台系とは一線を画す、スタイリッシュ青草茶。

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一兩十錢青草舖

昔から薬草が好きで、漢方業界で21年働いたウェイさんが「若い人が気楽に青草茶を買える店を」と昨年オープンした青茶スタンド。
「夜猫養生茶」は“不眠=火の体”を冷ます高麗人蔘や花旗蔘(西洋人蔘)が入っている。やり取りは英語だけど、症状を伝えてみよう。

◯台北市大安區通化街39巷24號 10:00〜21:00 無休

2019年4月時点の情報です。最新の情報は公式サイトにてご確認ください。