ファッション

若きシティボーイに必要な服。

How to Build a Perfect Spring Wardrobe

2023年3月22日

新生活とファッション。


photo: Tatsunari Kawazu, Kazuharu Igarashi
styling: Kazuro Sanbon
grooming: Risa Fukushima
text: Ku Ishikawa
text & edit: Koji Toyoda
special thanks: Mike Abelson, Tadayuki Kato
2023年4月 912号初出

1.〈POLO RALPH LAUREN〉のビッグフィットオックスフォードBDシャツ
 シャツは〈ポロ ラルフ ローレン〉のボタンダウンシャツを。トラッドな面持ちながら襟腰は低く、カジュアルに着られるのがいいところ。なかでもここ数シーズンリリースされているビッグフィットシリーズには胸ポケットが付く。薄着になりポケットが少なくなるこの季節には何かと便利だ。サイズもまんまビッグではなく1サイズくらい下げて着るのがフレッシュ。ネックはタイトに、身幅は大きくなるので、タックインして裾まわりにボリュームを持たせると、このブランドらしい着崩した良さがにじみ出る。

¥23,100(ラルフ ローレン☎0120·3274·20)

2.〈SMOKE TONE〉のスウェットとスウェットパンツ
 寒さを重ね着で乗り越えるシティボーイの春に必要なのは、インナーとしても着られるアノニマスなスウェットシャツ。『In part』の石幡瞬さんがセレクトしていたのは、メイド・イン・USAにこだわったベーシックアイテムを作る〈スモークトーン〉。〈キャンバー〉の極厚8ozTシャツ生地を使って、スウェット型に別注した1枚だ。洗うたびに目が詰まってよりタフになるこのスウェットはドライなタッチで春夏に気持ちがいい。グリーン、ブルー、オレンジ、イエローとゲータレードみたいにパキッとした色合いもメイド・イン・USAならでは。ここはセットアップで行っとこ。

スウェットシャツ各¥11,000、スウェットパンツ各¥13,200(すべてIn part☎03·6240·1724)

3. ソックス
 普段は見えないけれど、靴下にまで気を使いたい。リブの締め付け具合に履き心地、防臭効果、洒脱なカラーなど、決め手はそれぞれだが、クラフトビール並みに靴下の銘柄も無尽蔵。いくつも試して、マイベーシックを見つけよう。

4. ロイヤルネイビーのワーキングドレストラウザーズ
 パンツはトップスに比べて、買い替える頻度は多くない。だからじゃないけど、デニムのように買いたてとはき込んでからで、全く違う表情を楽しめる一本なら得した気分になる。イギリス海軍で甲板での作業用に着られていたこちらの素材はコットンポリ。つまり、はき始めは〈ディッキーズ〉の「874」みたいなかんじ。でも、はき込んでいくとまるでチノ素材のように柔らかく、色は茄子紺に変わってゆく。タック入りでサイドアジャスター式のスラックスかのような面構えだからこそ、オーバーサイズを選んでも品がある。

¥8,910(BRACKETS☎03·6416·8079)

5.〈WALLET COMME DES GARÇONS〉のLジップウォレット
 一度財布を買い替えたらTシャツに比べると長く使うわけだが、だからといってコンサバな色を選ぶのではなく、ちょっと挑戦したヴィヴィッドな色を選べるようになりたいな。シャツの下に差し色としてネオンカラーのTシャツを着るようなかんじで。価格にも無理がなくチャレンジしたくなる色が豊富なのが〈ウォレット・コム デ ギャルソン〉。特に小銭、紙幣、カードがコンパクトに収まるL字型ウォレットは’90年代から定番で作り続けているクラシックス。正直、形はこれがダントツで使いやすい。

¥10,780(コム デ ギャルソン☎03·3486·7611)