ファッション
ロンドン・トゥ・ジャパン。
オールドDCスタジャンクラブ Vol.9
2022年12月8日
テレビディレクター岡宗秀吾さんの一声で生まれた、’80年代DCブランドブーム期に作られたスタジャンを掘り下げていく、オールドDCスタジャンクラブの第9回目の活動がスタート! 今回はこれまでのようなスポーツ、モード、アメリカンやヨーロピアンでもない、“ブリティッシュ”なものに着目することに。

クラブメンバーは毎度お馴染み岡宗隊長を筆頭に、ライターのトロ松、バイリンガルなオリーブのレイコ、編集部のミヤモトとノムラを含めた計5人。すっかり寒くなり、ますますオールドDCスタジャンに目がいくようになってきた一同は、真っ赤なオールメルトンに大きく“MICHIKO”と書かれた、強烈なデザインのものを発見した。言わずと知れたイギリス・ロンドンを拠点に活躍する日本人デザイナーのブランド〈ミチコ ロンドン コシノ〉のものだ。

隊長
おぉ!〈ミチコ ロンドン コシノ〉!これは当時、ちょっとヤンチャなお兄さんお姉さんたちが着ていた印象がある。





トロ松
当時の言葉で言う、とっぽい人って感じですか?

隊長
アメリカじゃない文脈のね。パンクカルチャーとかに憧れを持つ、カッコいい人たちだった。ノムラ隊員が購入したの?

ノムラ
これ、この前着て歩いている20歳くらいの女性を見かけたんです。似たデザインのブラウンカラーで、大きなヘッドフォンを付けていた姿が印象的で……。フリマサイトで10,000円くらいのものを買いました。

隊長
やっぱり今の子にも人気があるんだ。オールメルトンにしてはちょっと値が張ってるもんね。

ノムラ
そうみたいです、出品されているほとんどが売り切れだったので。

ミヤモト
“MICHIKO”って大きく背中に入っているのが、めちゃくちゃ目を引きますね。


トロ松
調べると、当時からこれと似たようなバックロゴのデザインのスタジャンがいくつも発売されていたようでしたが、このモデルだけ通常の背面ではなく若干下の位置にロゴが配置されているのがいいなと思いました。

隊長
確かに! こういう些細なギミックがデザイナーズブランドの妙って感じするよね。他にわかったことはある?

トロ松
ブランド側に確認すると’90年頃のものということもわかりました。あとはもともとフード付きで、色が逆のブラックベースのものもあったようです。ライセンスが何回か変わっているから、どのくらい売れたかなど、他の詳しいことまでは先方も分からずでした……。

隊長
左胸のクレストが、アメリカっぽくないのが良い。プカクローバって読むのかな?


レイコ
海外のネット情報なのですが、そのサイトによると「“PUCKA CLOBBA”という言葉はデザイナーのコシノミチコさんがロンドンのクラブシーンから引用していた」と書かれていました。〈コシノ ロンドン ミチコ〉の本物のシンボルとして使われていたそうです。

トロ松
イケてるクラブのスラングみたいなものだったのかもしれませんね。〈ミチコ ロンドン コシノ〉は1986年にロンドンでブランドをスタートさせていて、スキンズとかパンク、ニューウェイヴや、ニューロマンティックみたいなシーンが生まれた現地のヒップなクラブで流行したのが始まりだったそうですし。

隊長
とっぽいお兄さんお姉さんが着ていたのは、そういうカルチャーからだったんだ。

トロ松
〈コシノ ロンドン ミチコ〉は今もあの頃のエッジを大切にしている感じで、製品はもちろん、ホームページも面白いんですよ。’80年代後期~‘90年頃のルックや、ファッションショーの動画などが観られたりして、ディスコティックなサウンドと、隊長の言う、とっぽい人たちの着こなしが見られるのでぜひチェックしてみてください。

隊長
今もバックに“MICHIKO”を配した同じ雰囲気のものが結構発売されているんだ。この当時のプカクローバのものを見つけるのはもちろん、今のものに目を向けるのもいいね。じゃあ、恒例の試着いってみましょうか。

ノムラ
なんだか今にない赤色も良い感じです。

ミヤモト
そしてやっぱりロゴの位置が絶妙。

隊長
赤と黒が、当時ブランドのキーカラーみたいな雰囲気だったんだよ。そもそもコシノミチコさんっていつからロンドンにいたのかな?

トロ松
姉のコシノヒロコさんに影響を受けてなんと1973年から向こうで活動していたそうですよ。

隊長
セックスピストルズがデビューするより前の話なの!? どおりで大きくロンドンを背負えるわけだ!
つづく。
#008
MICHIKO LONDON KOSHINO「Late80sプカクローバモデル」
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