海がフィールドの異端児。Vol.8
オールドDCスタジャンクラブ
2022.11.08(Tue)
text: Toromatsu
edit: Shugo Okamune
テレビディレクター岡宗秀吾さんの一声で生まれた、’80年代DCブランドブーム期に作られたスタジャンを掘り下げていく、オールドDCスタジャンクラブの第8回目の活動がスタート! 今回はオールドDCスタジャンの枠に入らなさそうで、入ってくる、まさかのブランドのものが登場した。

岡宗隊長を筆頭に、ライターのトロ松、バイリンガルなオリーブのレイコ、ミヤモトとノムラの5人でオールドDCスタジャンを研究。第7回目の活動も終え、DC(ドメスティック&キャラクター)ブランドというものがようやくわかってきたところで、固定概念を壊されるスタジャンを発見。そのブランドはダイビングメーカーとして知られる〈SAS〉のものだった。隊長いわく、これもオールドDCスタジャンのシーンにかぶってくるアイテムだそうでーー。

〈SAS〉。みんな知ってるかな? DCブランドブームの頃に平行してサーフィンやダイビングのブームもあったんだけど、その当時めちゃくちゃ流行ったダイビングブランドなんだよね。

調べると1976年に日本初のターポリン生地を使用したバッグを作ったのがブランドの始まりで、1980年にカルフォルニアにあったダイビング器材製造をしていた「Sub Aquatic Systems(S.A.S)」と独占契約を結び日本販売を開始したそうです。



日本とカリフォルニアの二つの顔があるんだ。1989年公開の映画『彼女が水着に着替えたら』でも〈S.A.S〉のダイビング器材が小道具に使われていたけど、とにかくオールドDCスタジャンが全盛期だったその頃に、このスタジャンを着ている人がたくさんいたんだよ。

れっきとしたオールドDCスタジャンですね!

そういうこと。トロ松隊員、ちなみにこれいくらだったんだっけ?

ヤフオクで7,000円ほどでした。


こんなに状態がいいのに安いですね。フードもついていてカワイイし。

しかもこのフード、取り外しできる!


ディテールが良いからヒットしたのも納得ですよね。実はいろいろ知りたくて〈Kai・la〉というSASを扱う会社に電話してみたんです。そしたらなんとブランドの創業者マーク・サイトウの息子で現・代表の斎藤賢(さいとう・さとし)さんと電話が繋がりまして。これは国産の水牛の皮を使っていて当時は40,000円ほどで販売されていたそうです。

やばいねー!恒例のデザイン研究をしつつ、いろいろ話を聞かせてよ。



ダイビングやヨットといった海系の単語がふんだんに刻まれてますね。“海や自然が私たちにくれる楽しみは永遠だ”というようなことも書いています。

海サイコー!って感じだね(笑)

このバックとかフードにある国旗のようなものは何なんですか?

国際信号旗という、海上において船舶間での通信に利用される世界共通の旗をイメージして作ったオリジナルデザインだそうです。

かっこいい! なんか他にわかったことってありましたか?

アパレル事業を開始したのが1986年からで、これは90年頃のもののようでした。全部で5型あって、このネイビーとホワイトのツートーンが一番のスタンダードモデルらしいです。あとはブルーやピンクもあったと斎藤さんが言ってました。別モデルで、バックプリントに様々な貝が描かれているものがあるんですが、それなんかもめちゃくちゃカワイイです。

覚えてる! めちゃくちゃ発色の良い色ね。でもやっぱり紺白のこのデザインが一番見た記憶あるかな。ノムラ隊員、ちょっと着てみましょうか!

シルエットもさることながら、フードもめちゃくちゃいいですね。

これは感動するよ。今もあったらいいのに!

隊長、実はこのスタジャン、再来年あたりの50周年記念で現在リリース検討中のようです。

まじ! なんか嬉しいな~。やっぱり今あったらカッコいいって斎藤社長もわかっていらっしゃるんですね(笑)。発売したらこのクラブで応援しましょう!
つづく。

SAS「1990sダイビングチームモデル」
1976年にマーク・サイトウが創業したダイビングブランド〈SAS(エス・エー・エス)〉。このスタジャンは1989年から6年間発売されていて、斬新な海のデザインと上質なつくりで一躍ブームとなった。