カルチャー

さーて、5月はどんな展示に行こうかな。

新緑に包まれながら行ってみたい展示6選。

2022年5月7日

ハンネ・ダルボーフェン「Fuchs du hast die Gans gestohlen / Fox, You Stole the Goose」@TARO NASU 

ハンネ・ダルボーフェン「Fuchs du hast die Gans gestohlen / Fox, You Stole the Goose」
Fuchs du hast die Gans gestohlen, 1990 © Hanne darboven Stiftung, Hamburg VG Bild-Kunst, Bonn / DACS, London 2021 Courtesy Sprüth Magers Photography: Thomas Müller

 1941年のドイツに生まれたハンネ・ダルボーフェンは、2009年に没するまで一貫して時間概念の表現を模索し続けてきた。時間とは普遍的なものではなく、あくまで私たちの主観的な概念にすぎない。そんなメッセージを反復と変換という数式的なアイディアで可視化しているのだ。ぜひ実物を見て体感したい。

会場:TARO NASU
会期:2022年4月12日(火)〜5月14日(土)
休館日:日月祝、4月29日(金)〜5月5日(木)は休廊
時間:11:00〜19:00
入場:無料

篠田桃紅展 Toko Shinoda : a retrospective
@東京オペラシティ アートギャラリー
 

篠田桃紅展 Toko Shinoda : a retrospective
@東京オペラシティ アートギャラリー 
《熱望》2001年、墨・朱・銀地/カンヴァス、150.0×100.0cm、公益財団法人岐阜現代美術財団蔵

 篠田桃紅は墨による独自の抽象表現、空間表現を開拓した画家だ。戦後まもなく単身渡米し、海外でも高い評価を得てきた桃紅。展示では、建築とのコラボレーションなど多岐にわたる仕事の全貌を知ることができる。ジャンルに囚われない作品のおおらかさは、五感の全てを刺激してくれるはず。

会場:東京オペラシティ アートギャラリー
会期:2022年4月16日(土)〜6月22日(水)
休館日:月曜日(ただし5月2日は開館)
時間:11:00〜19:00(入場は18:30まで)
入場:一般 ¥1,200、大学・高校生 ¥800、中学生以下無料 詳細はHPにて。

池田亮司展
@弘前れんが倉庫美術館

池田亮司展
@弘前れんが倉庫美術館
池田亮司《data-verse 3》2020年 撮影:浅野豪 ©︎Ryoji Ikeda

 国際的なアーティスト/作曲家である池田亮司の大規模個展が開催中。テクノロジーを駆使し、音や光を用いて鑑賞者を引き込む作品世界が広がる。吹き抜けの大空間に現れる「data-verse 3」はそんな取り組みの集大成でもあるので要チェックだ。れんが造りの美しい建築と共鳴する展示空間は、ここでしか味わえない特別な体験となりそう。

会場:弘前れんが倉庫美術館
会期:2022年4月16日(土)〜8月28日(日)
休館日:火曜日(ただし8月2日は開館)
時間:9:00〜17:00(入館は閉館の30分前まで)
入場:一般 ¥1,300、大学生・専門学校生 ¥1,000、高校生以下無料 詳細はHPにて

ラシード・ジョンソン「Plateaus」
@エスパス ルイ・ヴィトン東京 

ラシード・ジョンソン「Plateaus」
@エスパス ルイ・ヴィトン東京
PLATEAUS 2014年 エスパス ルイ・ヴィトン東京での展示風景, 2022 579.1 x 457.2 x 457.2 cm Courtesy of Fondation Louis Vuitton © Rashid Johnson Photo credits: © Keizo Kioku / Louis Vuitton

 巨大なグリッドのなかに入り乱れる植物やシアバター、陶器、本、アマチュア無線機……etc。これらをじっくり観察すると、この作品自体が作者ラシード・ジョンソンを表していることがわかる。個人的な素材がミクストメディアとして混交し、新たな物語を紡ぐ。そんな生命力に溢れた“彼”の一端にぜひ触れてほしい。

会場:エスパス ルイ・ヴィトン東京
会期:2022年4月27日(水)〜9月25日(日)
休館日:ルイ・ヴィトン 表参道店に準ずる。
時間:11:00〜19:00
入場:無料

猪瀬直哉「The Utopia Chapter 6」
@THE CLUB

猪瀬直哉「The Utopia Chapter 6」
@THE CLUB
Naoya Inose, The Construction | 1534 | Edward Clarke, 2021, Black ink and watercolour on wooden panel, 41×30.5cm, ©THE CLUB

 GINZA SIX 6Fの銀座 蔦屋書店内にあるギャラリー、THE CLUBにて猪瀬直哉の個展が開催中。特筆すべきは彼の圧倒的な絵画技法と表現力だ。多岐にわたる技法で「ユートピア」が紐解かれていく様はまるで西洋絵画史のドキュメンタリー。THE CLUBはこちらの展示をもって閉廊予定。行きそびれることのないように!

会場:THE CLUB
会期:2022年4月28日(木)~6月11日(土)
休廊日:日曜、月曜
時間:12:00~19:00
入場:無料

ジャム・セッション 石橋財団コレクション×柴田敏雄×鈴木理策「写真と絵画-セザンヌより 柴田敏雄と鈴木理策」@ アーティゾン美術館

ション×柴田敏雄×鈴木理策 写真と絵画-セザンヌより 柴田敏雄と鈴木理策@ アーティゾン美術館

 写真家の柴田敏雄と鈴木理策が活動の初期より関心を寄せ続けたポール・セザンヌ。そこを起点に、石橋財団の貴重かつ豊かなコレクションと「ジャム・セッション」することで、現代の写真作品と絵画の新たな関係性が提示されている。作品だけでなく、キュレーションの面白さにも触れることができそう。

会場:アーティゾン美術館(6階展示室、4階展示室内ガラスケース)
会期:2022年4月29日(金)〜7月10日(日)
休館日:月曜日
時間:10:00〜18:00、金曜日は20:00まで(入館は閉館の30分前まで)
入場:ウェブ予約チケット ¥1,200、当日チケット(窓口販売)¥1,500、学生無料(要ウェブ予約) 詳細はHPにて。