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『星の時 4K』を観る。

スザーナ・アマラウ(監)

 ブラジル北東部の貧しい街から大都会サンパウロへとやってきた主人公マカベーアは、仕事はできないし、スタイルも頭も良くないし、恋も初めてで、お金もない。ただそんな現実を「わたしはタイピストで、処女で、コーラとホットドッグが好き」とピュアに楽観的に捉えている。「ブラジルのヴァージニア・ウルフ」と呼ばれたクラリッセ・リスペクトルの小説を、ブラジル映画における女性監督の先駆者であるスザーナ・アマラウが手がけた本作は、青春を生きる彼女の瑞々しさはそのままに淡々と描く。主人公は決して特別な存在ではなく、不慣れな社会や生活の荒波の揉まれながらも懸命に生きるおぼこい1人の女性。9人の子どもを育てたのちニューヨーク大学で映画作りを学ぶという異色の経歴を持つアマラウが、その姿に自身を重ねたことが製作のきっかけだったとか。渦巻く社会の中で見過ごされてきた彼女は、40年前の作品とは思えないほど近しい存在に感じられるのだ。新宿武蔵野館、Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下などで公開中。

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