フード

ドレッシングを和えない、シーザーサラダ。

定番料理のニューディール。Vol.19

定番料理のニューディール。

photo: Haruki Anami
illustration: Cari Vander Yacht
text: Ryota Mukai
web edit: Miu Nakamura
2025年11月 943号初出

2025年10月10日

『BEARD』店主・料理人の原川慎一郎さんによる本誌の連載「定番料理のニューディール」。みんなが好きなお決まりのメニューを再考し、カンタンに、そしてちょっとお洒落に作る方法を料理人の原川慎一郎さんが提案します。POPEYE Webではそのレシピをムービーでご紹介。第19回はシーザーサラダ!

ドレッシングをラフに絞り、パセリやチリパウダーを散らした、見た目にも洒落た一皿。ステーキさながらにナイフとフォークでどうぞ。結球の内外で異なる食感が一緒に口にやってきて、抜群の満足感。カリカリのバゲットもアクセントに。

– 材料(2人分)-

・グリーンリーフレタス(またはロメインレタス) 1個
・バゲット 4切れ
・にんにく 1片
・アンチョビ 2切れ
・卵黄 1個
・レモン汁 小さじ1/2
・レモンの皮 適量
・ディジョンマスタード 大さじ1(卵黄と同量)
・パルメザンチーズ 適量
・オリーブオイル 大さじ1
・ウスターソース 小さじ1/2
・菜種油(またはサラダ油) 100㎖
・黒胡椒 適量
・パセリ 適量
・チリパウダー 適量

– 作り方 –

1. グリーンリーフレタスのお尻を薄く切り落として、縦長に切り、氷水に浸してシャキっとさせましょう。

2. バゲットを薄切りにして、片面にオリーブオイル(分量外)を塗り、トースターなどで焼きます。両面にしっかり焼き目をつけたら、にんにく(1/2片)を擦り付けて香りを付けます。

3. ドレッシングを作ります。小さめのボウルに、すりおろしたにんにく(1/2片)と、ペーストにしたアンチョビを入れます。アンチョビはみじん切りにしてから包丁の腹や背で潰すといいですよ。ここに卵黄、ディジョンマスタード、レモン汁とウスターソースを加え、よく混ぜます。さらにオリーブオイルを加え、かき混ぜながら菜種油を少しずつ足してください。モタッとしてきたら、黒胡椒とパルメザンチーズを加えて混ぜ、フリーザーバッグに移します。別のボウルに袋を広げて流し込むと簡単です。使うまで冷蔵庫に入れて冷やし固めましょう。

4. 1のレタスの水を切ります。ドレッシングが薄まらないよう水気をよく取ってくださいね。

5. フリーザーバッグのひと隅をほんの少し切り落とし、穴からドレッシングを絞り出します。

6. 盛り付けましょう。パセリをちらし、バゲットを添え、チリパウダー、レモンの皮、パルメザンチーズを振りかけたら完成です。

– 今月の古来種 –
伏見甘長とうがらし

江戸時代から栽培される京都・伏見地区の伝統野菜。写真は岩崎政利さんが雲仙で種採りしてきたもの。「辛味はなく、ピーマンのような味わい。焼いて、強めの塩で味付けすればスナック感覚で味わえます」

古来種野菜とは? 品種改良されず、日本各地の畑で長きにわたり受け継がれてきた種のこと。在来種とも。「野菜の民芸品のようなものです」

– 小さな流儀 –
サラダスピナーでしっかり水切り。

氷水に漬けたレタスは、ドレッシングをかける前にしっかり水切りを。「手ぬぐいに包んで振り回すのもひとつの手。でもサラダスピナーがおすすめです」という原川さんは合羽橋で購入。2000円ほどから手に入る。

プロフィール

ドレッシングを和えない、シーザーサラダ。

原川慎一郎
『BEARD』店主

はらかわ・しんいちろう|1978年、静岡県生まれ。長崎県雲仙市でレストラン『BEARD』を営む。北海道函館市のカフェ『cafe water』のオーナーでもある。

Instagram
https://www.instagram.com/beard_shin_harakawa/