TOWN TALK / 1か月限定の週1寄稿コラム

【#4】北の国から〜子どもは小さな大人〜

執筆:Hitomi Coco Konno

2025年9月30日

北上の旅から10日後、さらに北へ北上した。
今回の目的地はコペンハーゲンとヘルシンキ。
初めての北欧は、私が知っているヨーロッパの中でも一番リラックスな国だった。

あまりの寒さに子ども用のインナー類も現地で調達

都心なのに治安が良く、サウナやアートギャラリーも多い。
住んでいる人々が伸び伸びとしていて、首都に住む人々という私の中にあったイメージとは、まったく違った。

もちろん色々なサウナにも行った

物価は少し高いけど、ここなら住みたい!と思えるほど好きになった。

生後半年の息子との初めての海外だったので少しドキドキしたが、車で北上できたんだから、怖いことはないって自分に言い聞かせた。(実際、北上の旅の方が大変だった)

特に感動したことは、子どもにとてもフレンドリーな点。

おむつ台ですら、かっこいい(子どもを産むまでは気づかなかったけど、日本ではオムツ替えができるカフェやレストランって意外と少ない)

美術館までも本展示と負けないくらいしっかり子どものための遊び場やワークショップスペースがある。

Copenhagen Cotemporary/ルイジアナ近代美術館/デンマーク建築センター

その全てが“子どもらしくない”ことに感動した。
日本ではどうしても、子どもの遊び場といえば有名なアニメのキャラクターや“子どもらしい”デザインのものが多い。
コペンもヘルシンキも大人がいても楽しめる空間だった。(少なくとも私は大いに楽しんだ)

レストランでも大人と同じCarl Hansen & Sonのハイチェア。

子ども服だって侮れない。大人が着ても素敵に見える色やデザインばかり。
今回私が見つけたのはMarimekkoなどのセカンドハンドのお洋服。お値段はなんと€2〜€5!

できるだけ可愛いものを着させたい!だけど、すぐにサイズアウトするから新しい服は控えたい…!という気持ちのせめぎ合い。セカンドハンドショップはどっちの気持ちにも折り合いがつく。

日本でも色々なところで子どものセカンドハンドのお洋服を気軽に売って買える場所ができたら、どんなにいいのにと思う。

中心地のヘルシンキブランドLINDEXでは、新品と一緒にセカンドハンド品も販売していた。

妊娠期間中、いろいろな本を読んだ。
その中で『子どもは小さな大人』という一節が心に残っている。

幼いから、できないことがあるのは当たり前。
大人は少し後ろから、そっと支える存在でいい。

子育てをしていると、仕事と似ている部分もあるものだとよく思う。
自分や人を信じることは、思ったより難しい。けど、信じないと前に進めない。

親になってまだ半年。
これからも、いろいろな場面で信じてあげられるように強くありたい。

プロフィール

Hitomi Coco Konno

ひとみ・ここ・こんの|タイムレスなカシミヤとシルクのアンダーウェアブランド〈HAZE UNDERWEAR〉を2023年にスタート。老舗ランジェリーショップ〈Gabrielle Peco〉のバイヤーとしても活躍し、世界中のランジェリー文化に触れる。20代をニューヨークやパリで過ごし、そこで培った感覚や経験をもとに、100年後も着られるタイムレスなアンダーウェアを作る。

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