カルチャー
現代ドイツのバンドを捉えるべく雑誌『RISIKO』をチェックしよう。
2024年11月8日
インターネットにもない音楽シーンの一面を覗く。
ベルリン在住の編集者、山根裕紀子さんが編集長を務めるインディペンデントマガジン『RISIKO』は、日本からは知り得ないドイツの音楽シーンの現在の姿を教えてくれる存在だ。2021年の創刊以降「壁」「クラウトロック」「ハンブルク」「女性アーティスト」と、特集ごとにテーマを変え、年1回ほどのペースで制作している。
「ドイツのアンダーグラウンドやオルタナティブなシーンを知る中で、音楽に関するリアルタイムの情報が国外にあまり発信されてないと感じ、自分でメディアを立ち上げたいと思い始めました。そんなときにドキュメンタリー映画『B-Movie』と1980年代に5号だけ刊行された日本のファンジン『OBSCUR』に出合って創刊を決めたんです。記録として後世に残したくて、紙のメディアを選びました」と山根さん。
第1号でNEU!のミヒャエル・ローターやアイソレーション・ベルリンに「今もなおドイツの音楽シーンに〝壁〟はあると思うか?」という質問を投げかけたと思いきや、次号ではCANのダモ鈴木によるオリジナルレシピを展開。型にハマらない自由な切り口で、新たなバンドを紹介している。
「私にとって『RISIKO』はライフワークであり、ベルリンにいる理由のひとつ。毎号のリリースイベントに加え、ライブやDJイベント、映画上映など、直接アーティストと読者が交流できるイベントも開催して、さらに遠くの人にも届けていきたいと思っています」
昨年『ディスクユニオン ROCK in TOKYO』にてポップアップを開催。日本国内では『VIVA Strange Boutique』『ALFFO RECORDS』『FOREVER RECORDS』での購入や、メールオーダーでの注文が可能。(photo: RISIKO)
プロフィール
RISIKO
インタビューの他、撮り下ろし写真や音楽好きアーティストによるアートワークやコラムも掲載。ドイツや日本をはじめ、イギリス、スウェーデン、オランダ等でも販売している。第5号のテーマは「映画」。今年11月に発売予定。
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