カルチャー
バンドのEPから考察する、これからのシティポップ。
2024年11月7日
シティポップは次のフェーズへ? 幅広い世代が生む新たな解釈。
世界中に人気が拡大し、一大ムーブメントとなったシティポップの熱狂。高騰したとんでもない価格の中古レコードを、外国人観光客が大量に買い込むのも珍しくない光景だった。あれから数年がたち、もはや一過性のブームというよりはジャンルとして〝定着〟した感がある。そんな中、いよいよシティポップを次のフェーズへと進めるような意欲的な試みも。例えば、Emerald。2010年代後半に、シティポップというラベリングによって様々な関連プレイリストへ登録されリスナーを増やした彼らだが、このたびリリースしたアルバムではシティポップでは片づけられない音楽へと進化を見せた。ネオソウルやAOR、オルタナティブR&B、さらにはJ-POPといった、より多岐にわたる音楽性を吸収して〝ポスト・シティポップ〟とも言うべき新鮮なサウンドを鳴らすことに成功。
プロフィール

Emerald
2011年の結成以来、SOUL/R&B/AORへの深い素養を武器に、バンドサウンドを追求してきた6人組。「Pop music 発 BlackMusic 経由 Billboard/Blue Note 行」を掲げ、この10年間の国内のR&B×バンドシーンを支えてきた。
LISTEN now!
Neo Oriented(2024、Maypril Records)
前作から7年ぶりという、長いインターバルをあけて生み落とされたフルアルバム。タイトルは、アジアのバンドとしての自国の文脈、さらに彼らが親しんできた欧米のシーンという両者を交差させる意味合いでつけたそうだ。コロナ禍に始まったという楽曲制作は、じっくり時間をかけ練りに練られており、随所で丁寧かつ奇想天外なアレンジが光る。楽器の魅力が際立ちつつも、ブレないメロディの親しみやすさが万人の胸を打つ。
また、時を同じくして、ニューカマーのbrkfstblendも独自の路線へ。Emeraldと同様に、AORにとどまらない同時代の過去の音楽をつぶさに研究し料理することで、元々各人が持っていたシティポップ的感性が形を変えてアウトプットされている。アルバムタイトルも示唆的で、『Neo Oriented』に『City Habits』という絶妙な距離感のネーミングにニヤリとしてしまう。他方で、下の世代についても見逃せない動きが。「シティポップからポスト・シティポップへ」といった複雑な文脈を知らない若者が、フラットで素直な感性のもとでアップデートを進めているのだ。筆頭は、HiynやDJ Ofeenの面々を中心に活動する、luvやGeloomyといったバンド。ソウルフルなシティポップサウンドは非常にグルービーで、そこに中毒性高い振り付けも加えながらプレゼンテーションする軽やかさが見事。歴史と文脈に造詣の深い上の世代と、自由に無邪気に編集〜再構築する下の世代という、双方がそれぞれの感性で魅せるポスト・シティポップ的展開。今後の動きからもますます目が離せない。
プロフィール

brkfstblend
SSWのMichael Kanekoと、様々なアーティストのサポートを務めるKeity、粕谷哲司が結成した新バンド。3人が共通で好きな’70〜’80年代のAORを軸にオーセンティックな音を追求。ミュージシャンからのリスペクトも厚い。
Instagram
https://www.instagram.com/brkfstblend/
LISTEN now!
City Habits(2024、go home records)
多岐にわたり音楽活動を展開しているメンバーだからこそ、brkfstblendでは「楽しいことしかやらない」という信条らしく、肩の力が抜けた空気が素敵だ。歴史をなぞる忠実なアプローチと、そこに加える“遊び”のバランスが絶妙。AORだけでなくファンクやサザンロックのグルーブも取り入れており、サウンドの端々から深い音楽的教養が垣間見える。「nyc」といった曲では“レトロ”をとことん突き詰め、ほんのりと現代風にアップデート。
関連記事

カルチャー
Lampによる5年ぶりのライブ。手にしたレコードを聴きその余韻にいつまでも浸る。
2024年11月2日

カルチャー
何でも自分たちでやる。会社まで作ったKhakiの創造力。
2024年11月7日

カルチャー
〈アンダーカバー〉のショーに起用された ミステリアスなグラス・ビームスを ベルリンのロラパルーザで観たぞ。
2024年11月7日

カルチャー
台湾インディの新星・I’mdifficultが生み出す、新体験オルタナティブポップ。
2024年10月9日

カルチャー
ファンカデリックは、時代を読むセンスを磨いていた。
20代のとき、あのバンドは何をしていたか?
2024年10月26日

カルチャー
トーキング・ヘッズは空中分解寸前だった。
20代のとき、あのバンドは何をしていたか?
2024年10月27日

カルチャー
モンゴルの若きパンクバンドを現地にて発見。
PUNK
2024年10月9日

カルチャー
香港発・Science Noodlesが誘う、メロウなローファイポップの世界。
2024年10月9日
ピックアップ

PROMOTION
〈adidas Originals〉とミュージシャンの肖像。
ASOUND
2025年3月19日

PROMOTION
僕とアイツの無印良品物語。
2025年3月11日

PROMOTION
“濡れない、蒸れない”〈コロンビア〉の新作スニーカーで春夏のゲリラ豪雨を乗り切る。
2025年3月7日

PROMOTION
きみも福祉の仕事をしてみない?/介護福祉士・永田麻耶さん
2025年3月24日

PROMOTION
謎多き〈NONFICTION〉の物語。
2025年3月28日

PROMOTION
Gramicci Spring & Summer ’25 collection
GRAMICCI
2025年3月11日

PROMOTION
いいじゃん、〈ジェームス・グロース〉のロンジャン。
2025年2月18日

PROMOTION
足取りを軽くさせるのは、春の風と〈クラークス〉の『ポールデンモック』。
2025年3月3日

PROMOTION
きみも福祉の仕事をしてみない?/訪問介護ヘルパー・五十嵐崚真さん
2025年3月24日

PROMOTION
“チェキ”instax mini Evo™と僕らの週末。
FUJIFILM
2025年3月4日

PROMOTION
春から連れ添う〈イル ビゾンテ〉。
IL BISONTE
2025年3月3日

PROMOTION
きみも福祉の仕事をしてみない?/社会福祉士・高橋由茄さん
2025年3月24日

PROMOTION
堀米雄斗が語る、レッドブルとの未来予想図。
Red Bull
2025年3月17日

PROMOTION
夏待つ準備を。
Panasonic
2025年3月11日

PROMOTION
〈OLD JOE〉がソール・スタインバーグとコラボレーションするんだって。
OLD JOE × SAUL STEINBERG
2025年3月7日

PROMOTION
この春、欲しいもの、したいこと。
Rakuten Mobile
2025年3月7日

PROMOTION
屋外でもアイロン、キャンプでも映画。
N-VAN e: を相棒に、オンもオフも充実!
2025年3月7日

PROMOTION
〈バウルズ〉というブランドを知りたい。
vowels
2025年3月15日

PROMOTION
フレンチシックでカルチャー香る〈アニエスベー〉で街へ。
agnès b.
2025年3月11日

PROMOTION
足元は「Old Skool」な僕たちは、LAで〈VANS〉の歴史を紐解いた。
VANS
2025年4月2日

PROMOTION
〈Yen Town Market 〉がFCバルセロナの新コレクションを展開! 街というフィールドを縦横無尽に駆け抜けよう。
2025年3月21日

PROMOTION
L.L.Beanの春の装い。
L.L.Bean
2025年3月7日

PROMOTION
きみも福祉の仕事をしてみない?/保育士・佐々木紀香さん
2025年3月24日