カルチャー
さーて、10月はどんな展示に行こうかな。
つかの間の芸術の秋を見逃さないために訪れたい展示4選。
2023年10月8日
text: Ryoma Uchida
“みかた”の多い美術館展
@滋賀県立美術館

白には200種類以上あることをアンミカは教えてくれるが、「みかた」にはさらに多くの種類があるのかもってことを教えてくれるのが本展。滋賀県立美術館にて開催中の「“みかた”の多い美術館展」は、館のコレクション作品を中心に、「見る」だけではない、様々な方法で作品を楽しむことを目指す。小さな子どものいる家族や視覚に障害のある方、外国にルーツのある方など様々な人々と協力してつくられた本展では、さわったり、はなしあったり、写真を撮ったり、などなど普段とはちょっと変わった8つの作品の“みかた”を提示する。多面的なものの”みかた”を知ることで、幅広いアートの世界に飛び込もう!
インフォメーション
“みかた”の多い美術館展
会場:滋賀県立美術館
会期:2023年10月7日(土)〜11月19日(日)
時間:9:30〜17:00(入場は16:30まで)
休み:毎週月曜日(ただし祝日の場合には開館し、翌日火曜日休館)
料金:一般950円、高校生・大学生600円、小学生・中学生400円
キュンチョメ個展 魂の色は青
@黒部市美術館

富山県黒部市で、峡谷やダムと同じくらいには欠かせないスポット・黒部市美術館。アーティストユニット・キュンチョメの公立美術館では初となる個展が開催予定だ。2011年よりアーティスト活動をする彼らは様々な社会問題や自然災害を通して「新しい祈り」を模索する。人々や事象と真摯に向き合いながらも、ときにユーモラスに新たな価値観を提示してくるのが面白いところ。「魂の色は青」と題された本展では、海で制作された作品を中心に、身体や呼吸、想像力を通して「新しい幸福」の在り方を模索する。海辺近くのカフェや、展覧会場の外にも作品が点在するほか、「深呼吸を持ち帰る」ためのワークショップが開催されるそう。年末にかけて疲れが溜まってきた今日この頃。脳汁溢れるホントの海物語で刺激を感じにいくのはどうだろう!
インフォメーション
キュンチョメ個展 魂の色は青
会場:黒部市美術館
会期:2023年10月7日(土)〜12月17日(日)
時間:9:30〜16:30(入館は16:00まで)
休み:毎週月曜日(ただし 10月9日は開館)、10月10日(火)、10月11日(水)、11月24日(金)
料金:一般500 円、高校・大学生400円、中学生以下無料
SCAI PIRAMIDE SCREENING PROJECT Vol. 2 – Inextinguishable Fire
ヴァジコ・チャッキアーニ、 ウィル・ローガン、ハルーン・ファロッキ、アピチャッポン・ウィーラセタクン
@SCAI PIRAMIDE

“The Warm Winter Sun” 2022, Single channel 4K video (color, sound) , 18min 7sec
Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE
何十万年も昔から、私たちは「火」とともにその歴史を歩んできた。火を使うことで、食生活が豊かになり、暖をとり、動物から身を守ってきた。ときには争いや災害にも……。「消えない炎」を意味する展示タイトルは、ドイツ実験映画の巨匠で理論家のハルーン・ファロッキによる、ベトナム戦争とナパーム弾についての考察を巡る同名のメタドキュメンタリーから引用されている。展示では、ファロッキ、ウィル・ローガン、ヴァジコ・チャッキアーニ、アピチャッポン・ウィーラセタクンという巨匠から新鋭までが揃う。幼少期のトラウマ、爆発と死、戦争、想像と破壊など、「火」をモチーフに描かれる三者三様の映像世界を鑑賞することができる。
インフォメーション
SCAI PIRAMIDE SCREENING PROJECT Vol. 2 – Inextinguishable Fire ヴァジコ・チャッキアーニ、 ウィル・ローガン、ハルーン・ファロッキ、アピチャッポン・ウィーラセタクン
会場:SCAI PIRAMIDE
会期:2023年10月20日(金)〜12月16日(土)
時間:12:00〜18:00
休み:日・月・火・水・祝日休廊 ※ただし、Art Week Tokyo期間 : 11月2日(木) 3日(金) 4日(土) は開廊。
料金:無料
公式サイト:https://www.scaithebathhouse.com/ja/exhibitions/2023/10/scai_piramide_screening_project_vol_2/
TOKAS Project Vol. 6 「凪ぎ、揺らぎ、」
@トーキョーアーツアンドスペース本郷

トーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)にて、カナダ・ケベック州との本格的な交流が始まって5周年を記念し、これまでレジデンス・プログラムに参加したケベック拠点アーティストを中心とした交流展を開催。ジャン=マキシム・デュフレーヌ&ヴィルジニー・ラガニエール、ジェン・ライマー&マックス・スタイン、ミシェル・ウノーと、2022年にケベックへ派遣され滞在制作を行った國分郁子の計4組が参加。彼らが東京に滞在していた期間はコロナやオリンピック開催よりも前の景色。その後の”空白期間”を挟んで、素知らぬ顔をして世界が再び動き出そうとしている今、それぞれの都市の移り変わり、文化や環境の変化をつぶさに捉える。サーカス・リサーチャーでもある國分が、ケベックのパフォーミングアーツを代表するシルク・ドゥ・ソレイユの舞台から受けた影響を平面世界に落とし込んだという新作も興味深い!
インフォメーション
TOKAS Project Vol. 6 「凪ぎ、揺らぎ、」
会場:トーキョーアーツアンドスペース本郷
会期:2023年10月7日(土)〜11月12日(日)
時間:11:00〜19:00(最終入場は30分前まで)
休み:月曜日(ただし10月9日は開館)、10月10日(火)
料金:無料
公式サイト:https://www.tokyoartsandspace.jp/archive/exhibition/2023/20231007-7228.html
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