フード

朝のマンハッタンにトリップしない? ベーグル専科の『NEW NEW YORK CLUB』。

東京五十音散策 麻布十番②

2023年5月28日

photo: Hiroshi Nakamura
text: Ryoma Uchida
edit: Toromatsu

東京都内の駅名を「あ」から五十音順に選出し、その駅の気になる店やスポットなどをぶらりと周っていく企画「東京五十音散策」がスタート。1文字目「あ」は麻布十番。

 丸いものは美味しいと断言したい。思い返してみてほしい。果物は大抵丸い。それから煎餅や団子など和の精鋭たちも丸い。洋の“本丸”、ドーナツに至っては真ん中に丸い空洞まであるわけだから、絶対に美味しい。ところで、大事なアイツを忘れていないだろうか。そう、ベーグルだ!

 麻布十番商店街から善福寺方面へ歩く。とある文献でこのエリアは江戸時代から栄え、今の麻布十番が出来上がる元になったというのを読んだが、そんないわば麻布十番のヘソともいえる場所に、NYのデリを想起させる佇まいのベーグルショップ『NEW NEW YORK CLUB』が見える。なんとも歴史と多様性の街、アザブらしいじゃないか。

 6年前にオープンしたここは、自由が丘店との姉妹店。NYのポピュラーランチ「チキンオーバーライス」の提供もしているその店舗にもぜひ行ってほしいのだが、この麻布十番店につい通いたくなるのは、ここがベーグルに特化した思い切ったメニュー展開をしているから。丸いものが美味しいのは周知の通りだけど、丸い上に具材たっぷり&見た目のインパクトも抜群。種類も豊富で、もっちもちの生地はどれも食べ応えがあるからなかなかの満足度。地元の方や近隣の大使館職員らしき方、Uber Eatsの配達員まで、ひっきりなしに訪れる。

 そんな味やスタイルに加え、もう一つ伝えておきたいのが朝9時から開店しているので、午前中が狙い目ということ。ベーコンエッグチーズ(¥928)とホットソース(¥86)の組み合わせ、それとアイスコーヒー(¥378)なんかを買って、店前、もしくは歩いて2分ほどのところにある綱代公園でモーニングor早めのランチタイムなんかしたら、そこはもうマンハッタンと化す。

インフォメーション

NEW NEW YORK CLUB

店内装飾やメニュー、ドリンクのセレクトやトイレの内装に至るまで。オーナーの振角さんがNYに魅せられていることは随所から感じられ、店に立ち寄るだけでちょっとした旅をしている気分になれる。山積みのベーグル以外にも、チップスやオレオなんかも並んでいて、名前の通り、気軽に立ち寄れるNYのデリの雰囲気がたまらない。土日祝限定のレインボーカラーベーグルや季節に合わせた限定商品も要チェック。支払いはキャッシュレス決済のみなのでご注意を。

◯東京都港区麻布十番3-8-5 ☎︎03・6873・1537 9:00~18:00(売り切れ次第終了) 不定休

Official Website
http://newnewyorkclub.com/