ライフスタイル

ファブリックのプロの生地選び。

その道のプロがこだわるインテリアを覗いてみよう。

2023年3月8日

シティボーイの部屋。


photo: Benjamin Lund
coordination: Chieko Tomita
edit: Hiroko Yabuki
2023年3月 911号初出

 世界中の家具メーカーに生地を提供する〈クヴァドラ〉で働くヤニックは、トーンを揃えたファブリック使いの名手だ。「仕事柄、毎日色を見ていることもあって、部屋はモノトーン中心で気分をリラックスモードに切り替えているんだ。でもそれだけじゃ単調だから、わずかに色を変えたり、差し色を使ったり」。例えば「ディッツェル ラウンジチェア」の張り地は〈Sahco〉の華やかなサファイア色をチョイス。〈ラフ・シモンズ〉と自社でコラボしたクッションは、よく見ると色が異なるといった具合。トーンを揃えてグラデーション、勉強になります!

-Bed Linen-

ベッドリネンは断然ストライプ派。
枕と布団カバーは共にスウェーデンの寝具ブランド〈MAGNIBERG〉の、’80年代の銀行員のシャツから着想を得た「Wall Street」シリーズで、スーピマコットン100%。「安眠できそうな気がする」とブルー系4色をストック。

-Lounge Chair-

〈Sahco〉はニュールンベルグの老舗生地メーカー。このディッツェル ラウンジチェアは、その中でも肌触りのいい「Safire」素材。後ろの壁に飾った〈クヴァドラ〉デザイナー、ヴィブケ・ローランドのファブリックアートともリンクしているね。

-Rug-

出張先のタイで、約5クローネ(100円くらい)で買ったプレイフルな色合いのラグ。「何か部屋に色を足したかったんだ。でも大きいと悪目立ちするし飽きるから、このサイズを選んだ。必ずしも高いものじゃなくても自分らしい部屋は作れるよね」

-Couch and Cushion-

ソファベッドは家具デザイナー、ピエール・シャポーのもので、張り地はやはり〈Sahco〉。「タイムレスな色を意識して」クレイカラーに。クッションは共に〈Kvadrat/Raf Simons〉で、大きいほうがVidar、小さいものはFuseモデル。

プロフィール

Jannick Pihl Rasmussen

ヤニック・ピール・ラスムセン︱〈Kvadrat〉マーケティング。1996年、オーフス生まれ。〈HAY〉〈Acne Studios〉でスタッフとして働く。Joana Vasconcelosの〈クヴァドラ〉の生地を使ったアートに感銘を受け現職につく。