カルチャー
スキーも、個展も、北海道に行きたくて。
2022年3月11日
text: Tamio Ogasawara
北海道長沼町に2か月滞在してスキーをしながら、そこでのスキーライフを余すところなく描いたアーティスト・竹内俊太郎の個展が、〈BOGEN〉の新しい北海道のお店『BOGEN LAND』で行われているのである。

「昨シーズン、久しぶりにスキーをした。子供の頃、親戚に連れられて滑って以来だったが、僕はすっかりスキーに魅せられてしまった。雪が解け、夏が過ぎて、それでも僕の頭のなかはスキーだらけでふわふわしていた。気がつくと、北海道長沼町の雪原に建つ古い一軒家に住んでいた。最新式のスキー用具も全部揃っていて、赤いクルマに乗っていた。東京にいたはずの僕は、なぜか北海道にいて、毎日毎日スキーをしている。しかも時々中学のときの友達と滑ってる。現実なんだか嘘なんだかもうどっちでもいいけど、とにかく最高の冬を僕は過ごしていた」

北海道に引っ越した〈BOGEN〉の小川剛史さんの家にお邪魔したのは2月発売号の「シティーボーイと部屋」特集を作っていた1月初旬。空港でばったり会った竹内くんも小川さんの家に向かっていた。僕らは1日だけ泊まって帰ったけど、画伯はあれから2か月もの間、小川さんの家の近所に家を借り、スキーと絵を描く日々を過ごしていた(正直言って羨ましすぎる)。小川さんも画伯もスキーをしすぎて、お店のオープンも、個展の開催も遅れたが、なんと素晴らしい遅れ方だろう。僕らはたった2日間の北海道の滞在だったが、北海道にいると細かいことなんてどうでもいいやと思えてくるし、気にしていたら人生がつまらなくなるのがよくわかった。






そんな最高の環境で描き上げた絵は、額装された作品としてはもちろん、Tシャツやマフラー、ラグなどとなって売られている。スキー型に板をカットしペイントされた作品も東京にいたら作られていなかったかもと思うと、どっぷりスキーライフにのめり込んだ賜物に違いない。
小川さんの家のソファに座り窓の外の雪景色を眺めていた画伯がぼそっと、「初めて風景画を描く人の気持ちがわかった」なんて柄にもなくセンチメンタルなことを言っていた。でも、描き上がった絵にただの風景画はもちろんなかった。
とにかくもう一度、北海道に行きたい。東京はもうそろそろ春だが、北海道はまだ寒いだろうし、スキーもできる。マフラーも絵も欲しいし、小川さんと今年こそは一緒に滑りたい。画伯もまだいたら、もちろん一緒に滑りたい。お土産は、やっぱり鰊きりこみかな。



インフォメーション
SHUNTARO TAKEUCHI EXHIBITION 『MINDBENDR -POWDERLAND-』
2022年3月11日(金)、12日(土)、13日(日) 11:00〜18:00
2022年3月18日(金)、19日(土)、20日(日)、21日(月) 11:00〜18:00
※基本的には期間中の週末開催となります。日程変更等はSNSでお知らせします。
会場:BOGEN LAND
北海道夕張郡長沼町東6線北3
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