From Editors
もう「大人」を知ったかぶりしない。
NO.938
2025年5月8日
2025年の2月に転職して、なんと学生時代から憧れだったPOPEYE編集部配属になりました! 武者震いと言いますか、誇らしさと緊張感が入り混じった毎日を送っています。
そして初めて企画から校了までを経験したのが、9日発売の6月号「大人になるって、わるくない。」 齢30、編集者としてさらなる成長環境を求めて、元いた会社を飛び出した私にとって”大人”は向き合うべき大事なテーマ。思わぬ偶然でした。
まず面白かったのは、打ち合わせの段階で話にあがった「昔の若者の方が、同じ年齢でももっと大人っぽかった」というハナシ。昭和の男性は休日も背広姿だったし、他にも日本の名作映画をリメイクする時、回を重ねるほど主役は年を重ねた人がキャスティングされるとか……。
何の違和感も感じていなかったのですが、確かに令和においては、”大人”という概念が多様化する社会や、日々のニュースの中でボヤけてしまっている。だから、この特集のゴールは”カッコいい大人”とは何なのか?をPOPEYE的な視点で、クリアにすることでした。
企画を出すべく「そもそも大人って?」とか、「大人になるためにすべきことは?」なんてことを頭の中でグルグルと考えるのですが、一人で出したその答えはおそらく偏ったもの。慣れ親しんだ”大人”という言葉は、すごく主観的で曖昧なものであることに、今さら気づかされました。
おそらく”誰もが認める大人”とは、人と人の関わり、つまり社会の中で成り立つ存在。いろんな人と話す中でやっとその答えが見つかるのではないかと。
だからこそ、チームメンバーと何回も話して、近しいテーマを扱う本を片っ端から読んで、普段は会えない方々に話をお聞きして見つけた”大人のエッセンス”を集めて編んで、ページにしました。その中にはきっと、これを読むあなたが普段触れるものや、気心の知れた友達と話すだけでは決して得られない、大人へのヒントが詰まっています。

この特集を作るにあたって読んだ本の一部です。個人的には、「男の作法」や「ちょっと小粋な話」で知られる板坂元さんの「紳士の小道具」が特に興味深かったです。ファッションに関する私見があれこれ書かれた本で、板坂さんの夏のユニフォームは、シーアイランドコットンで仕立てたジャケットとのこと。曰く、「夏こそ粋な背広姿 海島綿の肌触りなら爽快」。気になる方はぜひ読んでみて下さい。
私は主にファッション関連の企画を担当したのですが、例えば買い物一つとっても「高価なものを買ったからといって、それが君を紳士にするわけではない。」とか、「手放すことになったとしても、買うと買わないでは経験として雲泥の差がある。」とか、学びの数々が。しかも特集チームの一構成員だと、他の担当者の記事をくまなく読むことはないので、そこにはどんな金言が……⁉︎(冒頭には、オダギリジョーさんや、野生爆弾くっきーさんのインタビューも!)と、半分読者のような気持ちで、刷り上がった完成版を読む瞬間を、ワクワクしながら待っています。
20代の頃、大人に見えていた30代の先輩達。「30にして立つ」とも言いますが、いざ自分がそうなってみると、まだまだ自分の理想からはほど遠く。でも、そんな今の自分だからこそできる、読者と同じ目線になって考えた「理想の大人像」。大人って難しい。でもボクにはこれがあったから迷わなかった。そんな一冊になることを、心から願っています!
(本誌担当編集)福西翔太
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