ファッション

雨の街歩きとパッカブルポンチョ。

photo: Kentaro Otsuka
styling: Shogo Iwayu
text: Eri Machida
edit: Ryoko Iino

2024年6月30日

15Dウルトラシルナノ素材のポンチョ¥11,550(シートゥサミット/ロストアロー)

 やっと梅雨が来た。毎年外に出るのがおっくうになる時期だけど、今年は全然辛くない。なぜなら、ポンチョを着ながら散歩する楽しさを知ったから。

 一度雨の降った日に、ポンチョを羽織って外へ出てみたら、雨粒が当たる音が心地よくて、すっかり気に入ってしまった。もちろん、服やカバンが濡れる心配もないし、土砂降りでなければ傘を差さなくて済む。雨の日のストレスを一気に解消してくれた。もっといろんなポンチョを試してみたくなって、登山用具店が軒を連ねる神保町へ。勾配が急な山の多い日本では、風に煽られてしまうポンチョは登山向きではなく、アウトドアよりも街を歩くのにぴったりのアイテムだということを知った。

 いま一番使っているのは〈SEA TO SUMMIT〉のポンチョ。145gとiPhoneと同じくらいの重さで、手のひらサイズにまとまるパッカブル仕様(実はこれが結構珍しい)。軽量で強度が高い糸を格子状に織り込んでいるリップストップナイロンにシリコンのコーティングが施された、ウルトラシルナノ素材を使用しているから、ほつれにくく破れにくい頑丈な作り。しっとりとした感触の生地は、通気性も抜群で着心地がいい。傘からポンチョへ変えるのは少し抵抗があるかもしれないけれど、これなら折り畳み傘をカバンに入れるような感覚で持ち運べるから、この時期登場する回数が増えるはず。まず試してほしい街歩きにぴったりなポンチョだ。