カルチャー
さーて、2月はどんな展示に行こうかな。
まだまだ続く寒さにも負けずに訪れたい展示4選。
2024年2月8日
text: Ryoma Uchida
中平卓馬 火―氾濫
@東京国立近代美術館

1971 年、発色現像方式印画、42.0×29.0cm 東京国立近代美術館
©Gen Nakahira

「思想のための挑発的資料」と謳った伝説の同人『Provoke』にて「アレ・ブレ・ボケ」といった強烈なイメージを打ち出し、1973 年の評論集『なぜ、植物図鑑か』では自己批判と方向転換の宣言を行うなど、実作と理論の両面に秀でた写真家が中平卓馬だ。1977年に昏倒し記憶を喪失した後も、晩年に至るまでの約30年間、写真家であり続けた。でも実際、中平がどんな業績を成してきて、それがどんな内容なのか、よく分かっていないというのが正直なところ。没後初となる充実の大回顧展で、その軌跡をじっくり辿りたい!
インフォメーション
中平卓馬 火―氾濫
会場:東京国立近代美術館
会期:2024年2月6日(火)~4月7日(日)
時間:10:00–17:00(金・土曜は20:00 まで)入館は閉館の30 分前まで
休み:月曜日(ただし2月12日、3月25日は開館)、2月13日(火)
料金:一般1,500 円 大学生1,000 円
老人性アメイジング! 寿ぐ老いとベートーヴェン
@東京大学 駒場1キャンパス、世田谷美術館 講堂

「老い」がホラー映画の題材にされるほどの世の中だ。まして高齢化率が世界でもトップクラスの日本にいて、老いることについて考えずにはいられない。介護施設『宅老所よりあい』の村瀬孝生氏が提唱するのが、本展タイトルの「老人性アメイジング」という言葉。幼少期のように「概念から解放された世界」を生きること、そして老いをポジティブに捉え直すことを目的としている。イベントは、弦楽四重奏団クァルテット・エクセルシオや、美学者・伊藤亜紗ら様々なゲストを招いて、誰も避けて通れぬ「老い」を探求するアメイジングな時間になりそうだ。
インフォメーション
老人性アメイジング! 寿ぐ老いとベートーヴェン
会場:東京大学 駒場1キャンパス 21 KOMCEE West B1F レクチャーホール(18日)、世田谷美術館 講堂(25日)
会期:2024年2月18日(日)、 2024年2月25日(日)
時間:11:30〜18:30(18日)、13:00〜17:30(25日)
料金:各日¥3,000(要事前申込み、先着120名まで)
問い合わせ:せたがや文化財団 生活工房
恵比寿映像祭 2024「月へ行く30の方法」
@東京都写真美術館


わっしょい! 今年もあのお祭りがやってきた。映像のオルタナティブな価値観を模索し、「映像とは何か」を問い続ける恵比寿映像祭。今年のテーマは「月へ行く30 の方法」だそう。いや、ロケット一択でしょ、とは言わせない。同名タイトルの土屋信子による展示をはじめ、様々なアーティストたちの思考や実践が、月へ向かうような新たな発見や創造につながっているのだ。お見逃しなく。
インフォメーション
恵比寿映像祭 2024「月へ行く30の方法」
会場:東京都写真美術館
会期:2024年2月2日(金)~2月18日(日)
時間:10:00~20:00(入館は閉館の30分前まで、最終日は18:00まで)
休み:毎週月曜日※ただし12 日(月・振休)は開館し、13 日(火)に振替休館。
料金:入場無料 ※一部のプログラム(上映など)は有料
公式サイト
https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4544.html
みんなで食べよう―公文書でえがく学校給食―
@国立公文書館

筆者が住んでいた地域では、中学生の頃に学校給食はなかった。他の地域では給食を食べていたと聞いて驚いたものだし、そもそも給食ってどんな経緯があって、どんな意義があるんだろうと気になっていたところ。本展では、戦前から行われていた学校における食事の提供や栄養状態の改善、戦後の学校給食法の制定からその後の学校給食の広がりや変化を、所蔵資料を中心にたどることができる。身近なことにも歴史あり。公文書から読み解く、大変興味深い展示だ。
インフォメーション
みんなで食べよう―公文書でえがく学校給食―
会場:国立公文書館
会期:2024年1月20日(土)〜2月25日(日)
時間:9:15〜17:00
休み:会期中無休(※閲覧室の開室日時とは異なるため、注意のほど)
料金:無料
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