ファッション
韓国のアウトドアブランドを掘りにいこう。
2023年6月20日

次の行き先を考えるためにマップを開いてふと気づく。ソウルの周りって、山だらけじゃない? てことは、日本より登山が身近なのかも。ためしにアウトドアショップを掘ってみたら大当たり、日本じゃ見かけないブランドが出てくる出てくる。
なかでも文来洞の『GRAY SHOP』は、本格系ギアだけでなく普段づかいできるブランドも多く扱っていることで話題らしい。アウトドアウェアって派手になりがちだけど、店内の韓国ブランドはロゴが控えめで無彩色のものばかりだ。
「ここ2~3年でアウトドアスタイルを取り入れる人が増え、新しいブランドも増えてます」とスタッフの青年が語ると、別のスタッフもうなずく。「実際にハイキングやランニングを楽しむ人は多いし、サーフィンなどマリンスポーツへ行く人もいます」。北漢山や清渓山、北岳山……ソウル近郊の山は岩場も多く本格的な装備が必要に思えるけれど、なかには数時間で往復できるコースもあるそうだ。都市と自然がなめらかにつながっているからこそ、日常に溶け込むカジュアルなブランドの人気が高まっているのかもしれない。
そう言われてみると、漢江や南山が中心にあるこの街も急に自然豊かな場所に思えてくる。あちこちにある急な坂も登山気分だ。もちろん〈Arc’teryx〉も人気だし〈山と道〉のような日本ブランドも注目されているらしいけれど、ミセモンジが舞うコントラストの低いソウルの景色には、どこか無機質な韓国ブランドのほうがマッチする気がする。次来るときは、こんなウェアを着て街からそのままハイキングに行きたいね。
1. J EONGL I

韓国国内でさえレアなブランドがパリで話題って知ってた? 2022年に始動した〈ジョンリ〉は今年のパリファッションウィークでもコレクションを発表するブライテスト・ホープ。デビューコレクションもすぐ完売したらしいし、好事家の間ではすでに有名なのかも。いまのうちにチェックしておいて損はなさそうだ。
2. SAN SAN GEAR

2020年にスタートした〈サンサンギア〉は、グレーやカーキを中心にアノニマスなウェアを多く展開。過去のルックを見たらDJやエディター、アーティストがモデルとして登場していたし、カルチャーシーンからも信頼されてそうだ。アウトドアらしからぬ緩いサイジングが今のソウルのムードを象徴しているね。
3. ARC

「A Running Club」の頭文字をとった名前が表すとおり、バックパックやベストなどランニングギアを買うならココ。吉祥寺の『Softs』がよくトレランベストを推してるけれど、これくらいシンプルなタイプなら普段から取り入れてみてもいいかも。旅行に最適なランドリーバッグなどもあるので、ぜひチェックを。
4. GRAY SHOP × Arthur Lombardo

セレクトだけでは飽き足らず、今年6月には数多くのアウトドアブランドのクリエイティブディレクションを手掛けてきたArthur Lombardoとコラボしオリジナルラインをリリース。Instagramで公開されていたビジュアルは流行りのGorpcoreとも相性がよさそう。売れ行きがよければ第2弾も予定しているとか。
インフォメーション

GRAY SHOP
大学でファッションを学んだ2人の青年が昨年9月にオープンした、アウトドアセレクトショップ。地下空間のインダストリアルな内装の上に本格的なキャンプギアとカジュアルウェアが並ぶこのムード、東京では意外と見かけないかも。文来洞は近年再開発が進んでいて、昔ながらの鉄工所とギャラリーやカフェが入り交じる不思議なエリアでもある。カフェ巡りを楽しむ女の子やカップルが多いからか、意外と女性客もたくさん来るんだとか。
◯永登浦区道林路133ギル9/9 Dorim-ro 133-gil, Yeongdeungpo-gu 13:00〜19:00 月・火・日休
Instagram
https://www.instagram.com/grayshop_official/
Official Website
https://www.grayshop.co.kr/
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