カルチャー
【#3】好きなレコ屋と私(そのさん)
2022年7月25日
text: Tsunaki Kadowaki
edit: Ryoma Uchida
“ニューエイジ・ミュージック・リバイバル”というのが私の専門分野だ。
「ニューエイジ・ミュージック・ディスクガイド」なるややこしい本も出版したりしている。

あくまで私の解釈では、これらは、読んで字のごとく「ニュー・エイジ」な聴取感覚、新時代的な視点から、既存の音楽(未知なる自主盤やアンビエント、電子音楽、無視された、見落とされた、忘れ去られた作品たち)を、新鮮な空気感のもとで、新時代のコレクティヴとして位置づけ、再収集していくという試みである。
そんな私も「ニューエイジ」好きが興じて、広義の「アニメ」音楽にかつてなく惹かれている。
詳しく言うなれば、ニュー・エイジな視点から読み解かれた「アニメ音楽(広義)」に潜む「異」、「アニメ」ならではの「尖」を探し求めているのだ。
そして、私もやはり多くの先人たちと同様、音楽的に体系化されていないアニメ・サントラやイメージ・アルバム、キャラソン、声優楽曲などを掘るために、とにかく「片っ端から全部」聴くしかないと気づいてからは、何を隠そう「駿河屋」へと向かった。
BLや女性向けっぽさそうな見た目のジャケットのもの(シティポップ率が高い気がするので)や、90年代から00年代前半くらいの濃い絵柄のイメージ・アルバムや声優CDなどを、とにかく漁り、漁り、漁まくる。


こんくらいは買う。
しかし、同じことを考えている「強いオタク」もやはり結構居る模様であり、カートに入れている間にそういった盤もどんどん買われてしまうこともしばしばだ。
何故、こんなことをするかというと今「オブスキュア」なる視点から紐解いたアニメ音楽のディスクガイドを制作していて、そのために巨大なアーカイブが必要だからだ。


可能な限り「本当のオリジナル」に近いdigを、いつか、未知を己のスタイルでゼロから体系化し、紹介すること(真のdiggerになること)を夢見て、日夜、メルカリ、ヤフオク、駿河屋、ブックオフ、レア盤専門店を漁るのだ。
数十枚中、数枚は、「当たりの曲」が入っていて、私の様な実験音楽マニアでも2枚くらいは音楽的に通して聴ける内容というのが、駿河屋でのアニメCDディグの体感的な打率でもあるが、その打率の「絶妙な低さに甘えていないか?」と思うことも最近はあり、身を引き締めながらも、未だ見ぬ名盤の眠るジャンクの山である、駿河屋やネットオフに潜る日々である。
私に染み付く「レコ屋の香り」、そのさん、未だ体系化されてはいない、未知とその先にある新たな世界への憧れ。
「駿河屋」はもちろん、世界へ、君へ、開かれている。

プロフィール
門脇綱生
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