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『春樹』を観る。

チャン・リュル(監)

 主人公の春樹は四川省成都出身の女優だ。しかし、長いこと標準中国語で生きてきたため、成都語は喋れない。決まりかけていた映画への出演も、それが判明してたち消えになってしまった。人生に行き詰まりを感じる彼女は、数十年ぶりに成都に帰還し、かつての演技の先生、「国民的な女優になるなら標準語で喋るべし」という考え方の持ち主であり、つまりは春樹の成都語を奪った張本人と再会する。言語によって故郷を喪失した春樹が、先生やその息子らと時間を過ごす中で、言語とはまた別の仕方でそれを取り戻していく姿には、静謐な感動を禁じ得ない。7月3日よりシネスイッチ銀座にて公開。同じくチャン・リュル監督の『ルオムの黄昏』も同時公開。

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