『ザ・パブリック・イメージ・イズ・ロットン』タバート・フィーラー(監)

PiL(パブリック・イメージ・リミテッド)とは、ロンドン・パンクの元祖セックス・ピストルズでボーカルを務めたジョニー・ロットンが、解散後に本名であるジョン・ライドン名義で結成したバンドである。本作は、2018年に結成40周年を迎えたPiLの波乱万丈な道程に、ライドン自身はもちろん、さまざまな関係者へのインタビューや資料映像を通して肉薄するドキュメンタリーだ。できれば、ライドン自身の私生活ももっと知りたかったけど(トランプ支持の真相とか)、PiLのサウンドは今もまったく古びてないことが再確認できたのでオールオッケー。8月14日より全国順次公開。
『映画の声を聴かせて フランス・ヨーロッパ映画人インタビュー』

魚住桜子
パリ在住の日本人ジャーナリストによる、フランス映画人へのインタビュー集だ。登場するのは、アンナ・カリーナ、エリック・ロメール、ラウル・クタール、ジュリエット・ビノシュ、アヌーク・エーメ、マノエル・ド・オリヴェイラなどなど! こりゃ映画好きなら「家庭の医学」レベルで一家に一冊は置いておきたい充実度だ。¥3,520/森話社
「ル・パルクの色 遊びと企て」ジュリオ・ル・パルク展@銀座メゾンエルメス フォーラム

光や動力を取り込んだキネティック・アートやオプ・アートの先駆的存在で、公共の場における観客の参加を促す作品を展開した視覚芸術探究グループ(GRAV)の設立メンバー、そして、活動初期から継続する色の可能性を探求した幾何学的な抽象画で知られるジュリオ・ル・パルク(1928年アルゼンチン、メンドーサ生まれ)による日本での初めての個展「ル・パルクの色 遊びと企て」ジュリオ・ル・パルク展が銀座メゾンエルメス フォーラムにて開催。またとない機会なのでぜひ足を運ぼう。休館日等はHPで要確認。
MOTアニュアル2021 海、リビングルーム、頭蓋骨@東京都現代美術館

今回で17回目を迎える本展は若手アーティストの活動を通じて国内の現代美術の潮流のひとつを紹介するグループ展。未だ収束を見ないパンデミックによって複数の社会問題が顕在化した世界で、国や地域を超えて共鳴する若手アーティストたちの同時代的な表現や問題意識を提示する。参加作家は小杉大介、潘逸舟、マヤ・ワタナベ。
メヒコの衝撃―メキシコ体験は日本の根底を揺さぶる @市原湖畔美術館

メキシコのスペインによる征服から500 年、独立から200 年にあたる今年、市原湖畔美術館が「メヒコの衝撃―メキシコ体験は日本の根底を揺さぶる」を開催。 本展は、日本とメキシコの交流の歴史を繙きながら、メキシコの歴史・風土・人・芸術に衝撃を受け自らの表現に向きあってきた8人のアーティストに焦点を当て、メキシコの何が彼らを惹きつけたのか、そのメキシコ体験を多角的に解き明かす展覧会。