ライフスタイル
【#3】焙煎による味の変化
2022年4月21日
text & photo: Takayuki Maeda
edit: Yukako kazuno
「CoffeeRoastVivace(コーヒーローストビバーチェ)」代表の前田崇之です。今日は「焙煎によって味や香りがどのように変化するか」をご紹介します。

コーヒーは元々、サクランボのような果肉の「種」を取り出したもの。初めは「緑色」や「黄緑色」をしていて、その種を焙煎することで、馴染みのある褐色のコーヒー豆ができあがります。
焙煎は「加熱」して行われるものですから、火の入れ方によって味わいも香りもガラッと変わってくるもの。わずかな違いで「酸味」「甘み」「コク」の引き立ち方を変えることができるので、焙煎はまるで料理をしている感覚。実際筆者は、油の温度で料理する「揚げ物」からたくさんのヒントを得ています。

まずは、どのような焙煎加減があるかを見ていきましょう。実は、この焙煎加減(焙煎レベル)にそれぞれ「一般的な名前」がついています。「ライト:超浅煎り」「シナモン:かなり浅煎り」「ミディアム:浅煎り」「ハイ:まろやか」「シティ:やわらかい深煎り」「フルシティ:深煎り」「フレンチ:かなり深煎り」「イタリアン:超深煎り」というようなイメージなのですが、「わ、わかりづらい…」という独断と偏見により、下記のような区分に分けることにしました。

当店では、ライト・シナモンで焼くことも可能なのですが、美味しい味わいにどうしてもなりづらいことから、基本的には「浅煎り」以降でご提供しています。それでは、各焙煎加減毎の特徴を見てまいりましょう。
■Level.2:浅煎り(ミディアム)
コーヒーの持つ酸味やフルーツ感を、キレ良く感じやすい焙煎加減。コクや甘さよりも、酸味やスパイス感などの「それぞれの豆固有の特徴」を感じやすい。
■Level 3:やや浅煎り(ミディアム~ハイ)
浅煎りの特徴に「甘さ」を増やした焙煎加減。酸味をもつ豆であれば、酸味をクリアに感じるのも特徴。
■Level 4:マイルド(ハイ)
酸味はおさまり、なめらかさと甘さのバランスを整えた焙煎加減。コクは敢えて引き出さず、やわらかい味わいを楽しめる。※エチオピア系やコロンビア系など、酸味を強くもつ豆はきれいな酸味が残ります。
■Level 6 :やや深煎り(ハイ~シティ)
マイルドよりもコクを引き出した焙煎加減。酸味はなくなるが、苦みもまだ感じることは少なく、ゆったりと整った甘さとコクを楽しめる。
■Level 8:中深煎り(シティ)
コクをしっかりと引き出し、ほのかな苦みを感じる焙煎加減。甘さが最も引き立つのは中深煎り。甘さとまろやかなコクに溢れる味わいを楽しめる。なめらかで甘いアイスコーヒーを作る場合にもおすすめ。
■Level 10:深煎り(フルシティ)
コクと苦みを強調し、甘さよりもキレを楽しめる焙煎加減。しっかりとした重厚感とともに、いわゆるコーヒーらしい味わいを楽しめる。苦みと甘さのバランスが取れたアイスコーヒーを作る場合にもおすすめ。
■Level 11:フレンチ(フレンチ)
深煎りよりも、よりキレやコクが深まり、苦みが際立つ焙煎加減。甘さよりもコクや苦みが目立つため、キリっとした味わいを楽しめる。エスプレッソや、キレのあるアイスコーヒーを作る場合にもおすすめ。
■Level 12:イタリアン(イタリアン)
極限までコクと苦みを引き出した焙煎加減。甘さよりもコクと苦みが目立ってくる。エスプレッソで重厚感のある苦みを楽しみたい場合におすすめ。

コーヒーの味わいは、「豆の特徴」「焙煎加減」「抽出技術」によって引き出していくもの。味覚やお好みに併せて、「これ美味しい!」を一緒に探す、そのような向き合い方を、これからも貫いてまいりたいと思います。「好みの焙煎加減がわからない…」という方は、遠慮なくおっしゃっていただければ、お好みを探すお手伝いをさせていただきますのでご安心くださいね。
また、当店では「焙煎屋をOPENしたい」「焙煎技術を身につけたい」という方向けに、焙煎研修も承っています。独自の1kg釜だからこそ作れる「細かな好みに合わせた焙煎」にご興味のある方は、InstagramのDMや、オンラインストアの問い合わせフォームよりお声がけください。
次回は産地毎の味わいの傾向について、ご紹介できればと思います。
プロフィール
前田崇之(Coffee Roast Vivace代表 )
Instagram
https://www.instagram.com/coffeeroastvivace
Online Store
https://coffeevivace.official.ec
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