カルチャー
エッセンスと哲学が詰まった貴重なヴィンテージ・カタログ。
2021年9月20日
photo: Nagahide Takano
text: Kosuke Ide
2012年8月 784号初出
Catalog 01
GREGORY

“Take a walk on the wild side”。ルー・リードの名曲からの引用(ちなみにヒッチハイクでアメリカ縦断するゲイの青年のことが歌われてる)で始まる1987年のカタログは、ハワイのナ・パリコースト、スイスのアイガー、米ユタ州のブライス・キャニオン、日本の日光まで各地のスポットを描いたイラスト入り。デザイナーのウェイン・グレゴリーが1977年にサンディエゴで創業した同社のバックパックの人間工学に基づいた抜群のフィット感を象徴する「グレゴリーは背負うのでなく、着るもの」というコピーもバッチリ掲げられている。


Catalog 02
chouinard equipment

後に〈パタゴニア〉の創業者となる伝説的クライマー、イヴォン・シュイナードが1958年、18歳にしてヨセミテで独学でピトンの鍛造を学び、仲間に売り始めたことから誕生した「シュイナード・イクイップメント」の’74年カタログ(パタゴニアが特別に複製したもの)。屹立する岩場を描いた山水画の表紙と、冒頭に置かれたアインシュタインの名言「A perfection of means and confusion of aims, seems to be our main problem.(手段の完璧さと、目的の混乱。この2つが私たちの主な問題に見える)」が、シュイナードの哲学的側面を完璧に表現。

Catalog 03
THE NORTH FACE

1960年代末、ヒッピーたちの聖地となったサンフランシスコのノースビーチにあったアウトドアショップを、スタンフォード大学の学生だったケネス・ハップ・クロップとその友人ジャック・ギルバートが買い取ったことから始まった同社。1968年に発行された最初のカタログ(左)の表紙が、クライマーでもスキーヤーでもなく、ガソリンスタンドに腰を下ろして佇むむさくるしいホーボー(放浪者)の姿であったことは、「スリーピングバッグで世界を変える」ことを目指したこのブランドのカウンターカルチャー的出自を色濃く反映している。

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