CULTURE

コンビニにある怖いコミックの正体。

書棚の片隅に「怖」や「恐」が躍るエグめの背表紙。

2021.08.19(Thu)

photo: Kazuharu Igarashi
text: Neo Iida
2021年9月 893号初出

 プリンでも買うか〜とコンビニに立ち寄れば、書棚の片隅に「怖」や「恐」が躍るエグめの背表紙。コンビニコミックは、帰宅途中で手に入る身近なホラーだ。秋葉原『まんだらけコンプレックス』店長の竹下典宏さんによれば、「コンビニコミックの先駆けは、’70年代に小学館が発売した『別冊ゴルゴ』。’99年に同社がマイファースト・ビッグシリーズとして『ゴルゴ13』『美味しんぼ』『人間交差点』を出し、安価なコミックとして人気になりました。各社がこぞって創刊し、次第に描き下ろしコミックも登場。裏社会の実録もの、犯罪もの、ゴシップなどコンビニを下品に賑わすタイトルのなかにホラーもあり、次々とコミック化したんです」。

『熱血!! コロコロ伝説』のトラウママンガ傑作選。2008年刊行ながら5500円(!)。
内臓や骨が飛び出るゾンビが主人公の『魔界ゾンべえ』も収録。
家族の恐怖を描く、風忍さんの『闇に蠢くもの』を収録。¥200

 その魅力は〝隠れた名作マンガを探す楽しさ〟だという。「『熱血!! コロコロ伝説』には単行本未収録の『怪奇恐怖劇場 蛙少年・ガマのたたり』や『呪い猫の恐怖』が。『稲川淳二の恐怖がたり 怨霊の呪縛』には『サイコ工場』の谷口トモオさん、『実話マジで怖ーい話』には永井豪さんのアシスタントだったダイナミックプロの風忍さんが参加。コアマガジン系にはコアな伊賀和洋さんの作品が。いずれも圧倒的な画力で、怖さが際立ちます」。しかし安価ゆえ、読み捨てられることがほとんど。竹下さんは積極的に買い取りをしている。「コンビニで新刊を見たら即中身をチェック。名作が見つかるかもしれませんよ」。読み終えたら『まんだらけ』へ。

インフォメーション

まんだらけコンプレックス

マンガ、フィギュア、ゲーム、同人誌など、マニア心を刺激する8階建て大型店舗。コンビニコミックは200円から。○東京都千代田区外神田3-11-12 ☎03·3252·7007 12:00〜20:00 無休

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