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心斎橋PARCOでパルコの広告を一気に振り返ろう。

「パルコを広告する」1969-2025 PARCO広告展

2025年11月13日

text: Eri Machida

 内田裕也がスーツを着てハドソン川を泳いでいたり、タンクトップの子どもたちの中にプロレスラーのスタン・ハンセンが立っていたり……。パルコの広告は、当時も、時を経て改めて見ても、斬新で目を惹くものばかりだ。そのクリエイティブには石岡瑛子、糸井重里、箭内道彦、佐藤可士和など名だたるクリエイターが携わり、コマーシャルの域を超え「表現」として発信されてきた。そんな作品を一度に楽しめる展覧会が11月14日より心斎橋PARCOでスタートする。

 2000年以降は「アート」、’90年代は「渋谷」、’80年代は「広告」、’70年代は「予言」と各時代にキーワードを掲げ、現代から過去へと遡りながらパルコの創造力の原点を探る今回の展示。会場に並ぶ広告のセレクトは、社会学者の上野千鶴子、哲学者の千葉雅也、アーティストの布施琳太郎など個性豊かな8名のゲストキュレーターによるもの。時代ごとに2名ずつが対談しながら選りすぐっており、その様子は会場で上映されるほか、公式リーフレットにも収められている。

 この展示は渋谷、広島、名古屋、札幌と全国のパルコを巡回しており、2025年11月で5周年を迎える心斎橋でいよいよフィナーレを迎える。50年以上のパルコの広告の歴史を一度に辿れる貴重な機会をお見逃しなく!

「モデルだって顔だけじゃダメなんだ。」 1975年 AD:石岡瑛子 C:長沢岳夫 P:横須賀功光
開業当時のポスターをはじめ、多くの広告のアートディレクションを石岡瑛子が担当。ドミニク・サンダ、フェイ・ダナウェイなど海外の大物女優から、アフリカの先住民、ヌードの女性などを起用し、自由を謳歌する自立した女性を描き発信した。

「1977 SUMMER」 1977年 AD:長谷川好男 I:山口はるみ
イラストレーター、山口はるみの代表作となるのがエアブラシを用いたシリーズ。そのタッチはリアルで艶やかで当時は革新的だった。

「狩人か。旅人か。」1983年 AD:井上嗣也 C:糸井重里 P:十文字美信
テキサス州出身のプロレスラー、スタン・ハンセンをモデルに起用した。

「昨日は、何時間生きていましたか。」 1985年 AD:井上嗣也 C:仲畑貴志 P:加納典明
ハドソン川をスーツ姿で泳いでいるのはロックミュージシャンの内田裕也。背後に広がる都会的なマンハッタンの景観と対照的で気迫がある。

「やっぱり、友だちだよね。」 1996年 AD:タイクーングラフィックス C:加藤麻司 P:ソフィア・コッポラ
ソフィア・コッポラが‘99年の映画『ヴァージン・スーサイズ』で注目を集める前に撮影したもの。

「いっそ、美人に。」 1998年 AD:秋山具義 C:糸井重里 P:エンリケ・バドレスク
ニューヨークで活躍するファッションフォトグラファー、エンリケ・バドレスクが撮影した。青空と白いドレスを纏う女性のコントラストが印象的。

「NO MORE IMAGE! PARCO」 2001年 AD:佐藤可士和 C:谷山雅計 I:谷田一郎
写真とコピーが主流だった広告のイメージを一新した。

「PARCO SAYS,」 2005年 AD:箭内道彦 C:山本佳宏 P:重森豊太郎
単なる無機的な建物ではなく、みんなのそばにいて色々話しかける、パルコはそんな場所であってほしいという思いが込められている。「PARCO SAYS」の文字はリリー・フランキーの手書きによるもの。モデルは歌手の木村カエラ。

インフォメーション

「パルコを広告する」1969-2025 PARCO広告展

会期:2025年11月14日(金)〜11月30日(日) 10:00〜20:00
※最終日は18:00閉場。入場は閉場30分前まで。
会場:PARCO GALLERY 大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-8-3 心斎橋PARCO 14F
入場料:無料
※会場内混雑緩和の為、入場制整理券を配布させていただく場合があります。

15日(土)には、心斎橋PARCO5周年を記念したトークイベント「PARCOの広告1969-2025」を地下2階の特設会場にて開催。パルコにゆかりのある〈グルーヴィジョンズ〉伊藤弘さん、〈れもんらいふ〉千原徹也さんの目線からの目線からパルコの広告の歴史を時代背景や文化とともに振り返る。

Official Website
https://art.parco.jp/eventhall/detail/?id=1802