TOWN TALK / 1か月限定の週1寄稿コラム

【#4】わたしの愛車遍歴

執筆:イモトアヤコ

2025年8月1日

大好きなミニクーパーに乗り始めて8年が経った時、息子が生まれた。

息子が生まれて、その荷物の多さにびっくりした。

ベビーカーなど大型の荷物を、お出かけの度に車に積み込むことになる。

ミニクーパーは小さくて小回りがきいてよく走るが、積載という点においてはなかなか不便であった。

そんな生活スタイルが変化したことで、もう少し今の生活にあった車への乗り換えを考えるようになった。

スライド式のワンボックスカーなどを検討しているある時だった。

ミニクーパーで道を走っていると、とてつもなくおしゃれな顔の車とすれ違った。
しかも見たことない。

一体あれは何だと、その後調べまくると、光岡自動車のリューギという車だった。

光岡自動車はベースになる車があり、そのボディの内装外装を光岡デザインに変えるというメーカーさん。
なんというか、デザインはクラシックなのに中身は新品という、わたしにとっては最高な車であった。

リューギは、セダンタイプで5ドアの車。
いわゆるファミリーカーではなかった。

しかし気がつけば、そのあまりのかわいさに納車していた。
ベビーカーはギリ積めた。

そして2年後。

突如、車中泊をしてみたいという思いが強烈にわいた。

元々キャンプは好きだったが、子育て中でそれどころではなかった。

しかし息子も3歳になり、一緒にキャンプに行けそうな年齢まできた。

毎日車中泊の動画を観あさり、ゴードンミラーというハイエースをカスタムした車に興味津々。

これまた気がつけば、YouTube撮影という理由をつけ、試乗しに出向いた。

わたしの性格上、試乗したらもうほぼ納車パターンだ。

良いと思っている車を、より良いと思うのが試乗なのである。

ただ今回は、ハイエースという今までロケでしか乗ったことのない大きな車に、不安を抱いていた。

これまでと違い、少し悩んだ。
普段使いもハイエースになる。

駐車場など駐められるのか。
キャンプといっても、年に何回行くか。

しかしゴードンミラーの方がおっしゃっていた、
「遠くに行く必要はない。ちょっとそこまで行って、この車で珈琲を飲む。そんな風に使ってもらいたい」

日常が旅になる車なのだ。

そんなストーリーを話されたら、もう納車に決まっている。

これまで2度キャンプに行った。

ちょっと河原に行ってテイクアウトしたものを食べたり、日々が豊かになった気がする。

またある日突然、違う車に一目惚れする可能性はあるが、今のところは相棒のハイエースを毎日愛でている。

プロフィール

イモトアヤコ

いもと・あやこ|1986年、鳥取県生まれ。2007年より日本テレビ系バラエティ『世界の果てまでイッテQ!』に出演。2009年には日本テレビ系チャリティー番組『24時間テレビ32 愛は地球を救う』でチャリティーマラソンランナーを務め、話題に。バラエティ番組を中心に、TBSラジオ『イモトアヤコのすっぴんしゃん』(水曜23:00〜)や、エッセイ本『棚からつぶ貝』『よかん日和』(ともに文藝春秋)を刊行するなど、活動は多岐にわたる。

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